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名古屋市の鶴舞公園は、駅から歩いてすぐ、早朝から散歩を始められる公園です。JR中央線と地下鉄鶴舞線の鶴舞駅から徒歩すぐの場所にあり、入園は無料で、園内には自由に入れます。出勤前でも休日の朝でも、運動の時間を取りやすい立地です。西側の洋風の花壇から東側の日本庭園まで、景色の違う2つのエリアを1回の散歩で歩けるのも特徴です。
鶴舞公園(つるまこうえん)は名古屋市立の公園で、昭和区の北西部に位置します。広さは約24.07ヘクタールあり、名古屋市が最初に設置した公園として、明治42(1909)年11月19日に開園しました。開園からおよそ100年がたった2009年7月23日、国は公園のほぼ全域を登録記念物として登録しています。
園内には明治末の噴水塔や奏楽堂があり、季節ごとの花も楽しめます。昭和区が紹介するウォーキングコースの終点でもあります。

鶴舞駅から徒歩すぐ、入園無料で早朝から歩き出せる
鶴舞公園のいちばんの魅力は、駅から公園までの距離がほとんどないことです。最寄り駅は2つあり、JRは中央線、地下鉄は名古屋市営地下鉄鶴舞線で、駅名はどちらも鶴舞駅です。どちらの駅からも歩いてすぐ公園に着きます。地下鉄で来る場合は、4番出口が公園に近い出口です。市バスを使うなら「鶴舞公園」停留所が近くにあります。
入園料はかかりません。
早朝のウォーキングは噴水塔から菖蒲池まで、洋と和をひと続きに歩くのが基本
朝に鶴舞公園を歩くなら、鶴舞駅で降りて公園に入り、噴水塔、奏楽堂、胡蝶ヶ池、菖蒲池の順で進めば、洋風から和風へ、景色が途切れずに続きます。
西側は噴水塔を中心にした整形式の洋風エリア
公園の西側には、噴水塔を真ん中にして花壇やバラ園が広がっています。この一帯は、整形式の洋風の公園として紹介されてきました。
整形式庭園というのは、左右対称の幾何学的な形で組み立てた庭のことで、洋風庭園の代表的な様式のひとつです。洋風庭園はヨーロッパで生まれて発展した庭の様式をまとめて呼ぶ言葉で、自然を人間の理性や美意識で秩序立てようとするところに特徴があります。自然の景色をぎゅっと縮めて表す日本庭園とは、ここが違うと説明されます。整形式と対になる様式には風景式庭園があり、こちらは大木が点々と立つ広い芝生が特徴です。
東側は池をめぐる回遊式の日本庭園
東へ進むと、胡蝶ヶ池や菖蒲池のまわりを歩く日本庭園に入ります。形式は回遊式です。
回遊式庭園とは、池のまわりを歩いてめぐることを前提に造られた、池泉庭園の一種を指します。池を中心に置きつつ、築山や刈込、芝生、東屋、借景を組み合わせ、歩く位置によって見える景色が変わるように造ってあります。江戸時代の大名庭園も、近代の日本庭園も、多くがこの形です。鶴舞公園の東側も、歩きながら景色の変化を味わう散策に向いた造りになっています。
噴水塔、奏楽堂、日本庭園を目印にすれば迷いにくい
噴水塔、奏楽堂、胡蝶ヶ池、竜ヶ池の4つは、公園の中軸に沿って配置されています。園内の遊歩道は入り組んでいますが、噴水塔、奏楽堂、日本庭園という目印を頼りに歩けば迷いにくいという声があります。
早朝は施設が開く前なので、遊歩道と池、花壇を眺める散策が中心になる
早朝の鶴舞公園で楽しめるのは、遊歩道を歩きながら見る池や花壇の景色です。園内にある施設は、いずれも早朝には開いていません。ウォーキングのあとに立ち寄りたい場合は、次の時間を目安にしてください。
| 施設 | 開館・営業時間 | 休み |
|---|---|---|
| 名古屋市緑化センター | 9時から16時30分 | 月曜日(祝日の場合は翌平日)、第3水曜日(祝日の場合は第4水曜日) |
| 名古屋市公会堂 | 9時から21時30分 | 年末年始(12月29日から1月3日) |
| 名古屋市鶴舞中央図書館 | 火曜日から金曜日は9時30分から20時、土曜日は9時30分から19時、日曜日と祝日は9時30分から17時 | 月曜日(祝日の場合は開館し、直後の平日に休館)、第3金曜日(祝日の場合は開館)、年末年始(12月29日から1月4日)、特別整理期間 |
図書館の時間は、2022年6月に発行された案内に載っているものです。
名古屋市緑化センターは1980年開設の緑化の拠点
名古屋市緑化センターは、植栽についての知識を広め、市民が緑化に関心を持つきっかけをつくる拠点として、昭和55(1980)年に鶴舞公園の中に開設されました。館内では緑化の相談や指導を受けられるほか、資料の展示や講習会、研修会も開かれています。
吹上駅から約2.5キロ、御器所駅から4キロ程度で鶴舞公園をゴールにする歩き方もある
街歩きもあわせて楽しみたい日は、別の駅から歩いて鶴舞公園を終点にする方法があります。帰りは鶴舞駅から電車に乗れます。
昭和区の公式ページでは、「紅葉をめぐる 昭和区秋のウォーキングコース」を紹介しています。ページの更新日は2026年10月1日です。桜通線の吹上駅を出て、鶴舞公園まで歩く約2.5キロメートルの道のりで、途中で八幡山古墳などを通ります。鶴舞公園に入ってからは、バラ園と菖蒲池、胡蝶ヶ池を眺められます。
もうひとつは、昭和区役所による「ぶらり昭和区MAP」の催しで案内されたコースです。出発地は御器所駅、解散場所は鶴舞公園で、歩く距離は4キロメートル程度、途中に坂道があります。
どちらのコースも、最後は鶴舞公園の中でゆっくり景色を楽しむ組み立てです。
季節の花は桜が約750本、バラが約1400株、ハナショウブが約2万株
鶴舞公園は、季節ごとに違う花が見頃を迎える公園です。
| 花 | 規模 | 見頃の目安 |
|---|---|---|
| 桜 | 約750本 | 例年3月下旬から4月上旬 |
| バラ | 約140種、1400株のバラ園 | 5月上旬から |
| ハナショウブ | 約90種、2万株のショウブ池 | 5月中旬から6月上旬 |
ハナショウブは昭和区の花です。6月ごろには、あじさいも見られます。
2026年の桜まつりは3月20日に始まり、4月12日まで続きました。その後の「鶴舞公園RoseFestival・花菖蒲まつり」は、会期が4月25日から6月7日で、入園無料でした。5月16日から6月7日までは18時から21時に菖蒲池がライトアップされ、夜の散策も楽しめました。期間中、緑化センターには10時から16時30分までキッチンカーが出ていました。駐車場は有料でした。
噴水塔と奏楽堂は1910年の共進会に合わせて鈴木禎次が設計した
ウォーキングの起点になる噴水塔と奏楽堂は、どちらも建築家の鈴木禎次の設計で、1910年ごろの作品です。
噴水塔は地下鉄工事で解体され、1983年に復元された
噴水塔を建てたのは名古屋開府300年記念会で、第10回関西府県連合共進会に合わせての建設でした。
1973年には地下鉄鶴舞線の工事のため一度解体されました。復元されたのは1983年で、そのとき基礎部分が鉄筋コンクリートに変わっています。
奏楽堂はイタリアルネサンス風の建物で、噴水塔と並んで園内を代表する歴史的な施設です。園内には、このほか鶴々亭や普選記念壇といった歴史的な施設もあります。
第10回関西府県連合共進会には約263万人が訪れた
1910(明治43)年には、鶴舞公園が第10回関西府県連合共進会の会場になりました。共進会というのは、各地の産物や製品を集めて展示する催しのことです。
1907年の第9回が三重県津市で成功を収めたのを受けて、第10回は名古屋市での開催が決まりました。開催期間は明治43年の3月16日から6月13日まででした。約263万人が入場し、出品物の数は約13万点に達しました。会場の土地は、精進川を開削したときの土を使って造成されたとされています。
この1910年は、1610(慶長15)年を名古屋の始まりとする名古屋開府300年の年にあたります。
鈴木禎次は夏目漱石の義弟でもある建築家
鈴木禎次(1870年から1941年)は、主に名古屋で仕事をした建築家です。1870年の静岡県生まれで、帝国大学造家学科を出たあとヨーロッパに留学しています。1906年に名古屋高等工業学校(現在の名古屋工業大学)の教授になり、1922年の退官後は名古屋に自分の建築事務所を構えました。夏目漱石の義理の弟にあたることでも有名です。その功績の大きさから「名古屋をつくった建築家」とも呼ばれています。
鶴舞公園は精進川の改修で余った土砂で水田を埋め立てて生まれた
鶴舞公園の敷地は、当時の市域の隣にあった御器所村の水田を、精進川の改修で余った土砂で埋め立てたものです。改修工事が始まったのは、1904(明治37)年に熱田兵器製造所を造ると決まった翌年で、その敷地を造成する土砂の確保と水運を兼ねた工事でした。
1909年に敷地が名古屋市へ編入されると、鶴舞公園の名で告示が出ました。精進川のほうは改修を経て、新堀川と呼び名が変わっています。
開園後の園内には市立動物園も置かれていましたが、1937年に東山へ移っています。
公園全体は国の登録記念物、噴水塔は市の指定文化財で、制度は別々
鶴舞公園には文化財としての位置づけが2つあり、それぞれ別の制度によるものです。公園のほぼ全域は国の登録記念物で、噴水塔と普選記念壇は名古屋市の指定文化財です。
登録記念物というのは、文化財保護法が定める文化財の種類の一つです。対象は遺跡、庭園や公園などの名勝地、動物や植物、地質鉱物で、貝塚や古墳、城跡から、庭園や峡谷、海浜までがその範囲です。制度ができたのは平成16(2004)年の文化財保護法改正のときでした。
許可制などの強い規制がかかる「指定」の制度を補う位置づけで、届出制と、指導や助言、勧告を基本にしたゆるやかな保護を行います。守りながら活用していくことを目的にした仕組みです。
名古屋市公会堂は2024年4月から「岡谷鋼機名古屋公会堂」の愛称に
園内にある名古屋市公会堂は、令和6(2024)年4月1日から「岡谷鋼機名古屋公会堂」という愛称になりました。ネーミングライツのパートナー企業は岡谷鋼機株式会社です。
公会堂は1930(昭和5)年10月10日に開館した建物で、国の登録有形文化財でもあります。
まとめ
鶴舞公園は、JR中央線と地下鉄鶴舞線の鶴舞駅から徒歩すぐで、入園無料で早朝から歩ける名古屋市昭和区の公園です。噴水塔から奏楽堂、胡蝶ヶ池、菖蒲池へと進めば、整形式の洋風エリアと回遊式の日本庭園を1回の散歩で通り抜けられます。
園内の施設が開く前の時間帯は、景色を眺める散策が中心です。街歩きもあわせて楽しみたい日は、吹上駅から約2.5キロメートル、または御器所駅から4キロメートル程度歩いて鶴舞公園をゴールにする歩き方もあります。








