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静岡市の駿府城公園は、JR静岡駅から歩いて10分から20分ほどで着く、入園無料で終日開放の城跡公園です。お堀をめぐる散策の目安になるのは中堀で、ぐるりと回る距離は約1.6kmあります。
公園の場所は静岡市葵区駿府城公園1-1、葵区の中心部です。徳川家康が晩年を過ごした駿府城の跡地で、石垣、堀、復元された櫓と門、庭園、芝生の広場が街なかにまとまっています。散歩やウォーキング、ランニングで使う人が多い場所です。多目的トイレやベンチがそろい、幼児から大人まで、年齢を問わず利用できる公園とされています。園内には広場がいくつもあり、遊び場のプレイエリアも2か所あります。公園の南側の外周沿いには屋台が並びます。
電車を降りてそのまま歩き始め、歩き終えたらまた電車で帰る。駅から近いので、この往復が無理なく組めます。

お堀を一周するなら中堀の約1.6kmが目安
お堀沿いを歩くなら、距離のものさしは中堀の約1.6kmです。この数字は、中堀をめぐる遊覧船「葵舟」の周遊距離で、歩いて外周をたどるときの目安にも使えます。
静岡市の公式サイトでは、駿府城公園の周辺をはじめ、葵区、駿河区、清水区の各エリアに、自然や街並みを眺めながら走ったり歩いたりできるコースを載せています。公園周辺のコースマップもそのページから手に入ります。
本丸堀として公開されているのは南東の角だけ
歩く前に知っておきたいのは、堀が昔のまま全部残っているわけではない点です。いちばん内側の本丸堀は、南東の角の部分だけが公開されています。
お堀を一周するといっても、堀の水面を眺めながら公園の外周をたどる散策になります。正確な距離を知りたいときは、地図アプリで外周をなぞって測ると確実です。
歩く時間は分速約67mで計算できる
歩く時間の見積もりには、分速約67mという数字がよく使われます。この速さだと2kmで約30分です。静岡駅から公園までの道のりに外周の分を加えて、全体の時間を見込んでおくと計画が立てやすくなります。
静岡駅から徒歩10分から20分、新静岡駅からは7分から12分
JR静岡駅から駿府城公園までの道のりは約1.5kmで、徒歩10分から20分ほどです。余裕を見て15分から20分と考えておくと安心です。
静岡鉄道の新静岡駅を使う場合は、約512mの道のりで、徒歩7分から12分ほどです。
車なら周辺の有料駐車場へ
園内には、一般の乗用車が停められる駐車場がありません。用意されているのはバス専用の駐車場(20台)だけです。車で行く場合は、公園の周りにある有料駐車場を使います。
お堀めぐりの途中で立ち寄りたい園内の見どころは4か所
園内で足を止めたくなる場所は、東御門・巽櫓、坤櫓、紅葉山庭園、そして公園の中央にある徳川家康公像の4か所です。このうち櫓と庭園は有料で、開いている時間が決まっています。
東御門・巽櫓は堀に映る姿が人気
散策中にいちばん写真に収めたくなるのは、東御門と巽櫓です。門と櫓が水に逆さに映る姿は、駿府城公園を代表する景色として知られています。どちらも平成の時代に、伝統工法で復元されました。
坤櫓は約160年ぶりに復元された南西角の櫓
公園の南西の角に建つのが坤櫓(ひつじさるやぐら)です。2014年(平成26年)4月2日に、およそ160年ぶりに姿を取り戻しました。櫓の内部も見学できます。
復元の手がかりになったのは、古文書の『駿府御城惣指図』などです。つくりは二層三階で、名古屋城の本丸東南隅櫓とよく似ています。二ノ丸堀に面した石垣には、打ち込みはぎで積まれた部分があり、そこは築城当時のものと推定されています。
紅葉山庭園は北東部の回遊式庭園
公園の北東部にあるのが紅葉山庭園です。伝統的な回遊式の庭で、立礼席では抹茶を味わえます。
庭園の茶室を会場に、お茶と日本料理を味わう会が開かれる日もあります。直近では2026年10月24日(土)に開かれ、時間は12時から15時、会費は8,000円でした。
家康公像の向かいには手植えのミカン
公園の中ほどには、徳川家康公の銅像が立っています。その向かいにあるのが、家康公が自ら植えたと伝わるミカンの木です。静岡県は、このミカンを天然記念物に指定しています。
有料施設は9時から16時30分、月曜日は休館
櫓と庭園の開館時間は9時から16時30分で、入館の受付は16時までです。休みは毎週月曜日のほか、12月29日から翌年1月3日までの年末年始です。月曜日が祝日や休日にあたるときは開館し、その場合の振替休館日はありません。
料金は下の表のとおりです。3施設をまとめた共通券もあります。
| 施設 | 大人 | 小・中学生 |
|---|---|---|
| 東御門・巽櫓 | 200円 | 50円 |
| 坤櫓 | 100円 | - |
| 紅葉山庭園 | 150円 | 50円(小人) |
| 3施設共通券 | 360円 | 120円 |
料金は年によって改定されることがあります。
夜は日没の15分後から24時まで櫓がライトアップ
夜は東御門・巽櫓がライトアップされます。照明は毎日、日没の15分後に灯り、24時まで白い光で櫓を照らします。
季節ごとに色を変える特別な演出もあります。2023年に発表された内容では、春のテーマが桜と春霞、夏が山の緑と海の青、秋が紅葉、冬が金と紫でした。2025年の秋は「錦秋の紅葉」がテーマで、11月1日から11月30日まで、19時から22時に点灯しました。
葵舟なら30分から40分で中堀を水面から一周できる
足を休めたい日は、船に乗って中堀を回るのも手です。遊覧船「葵舟」に乗ると、水面の低い位置から櫓や石垣を見上げられます。
一周にかかる時間は30分から40分ほどです。2021年時点では、運航は30分おきで、始発は9時、最終便は季節によって15時30分から17時30分まで変わります。2021年の開業時の料金は次のとおりでした。
| 区分 | 通常期 | 冬期(12月から2月) |
|---|---|---|
| 大人(中学生以上) | 1,200円 | 800円 |
| 子供(小学生以下) | 600円 | 400円 |
一隻貸切は15,000円からでした。
葵舟を運営するのは株式会社TOKAIケーブルネットワークです。2021年から料金や時刻が変わっている場合もあるため、乗船前に公式サイト「sumpu-aoibune.com」で確かめてください。
桜は約900本で、見頃は3月下旬から4月上旬
春の駿府城公園では、約900本の桜が咲きます。ソメイヨシノのほかに、ジンダイアケボノなどの品種も植えられています。お堀沿いに並ぶ桜と、水面に映る木々が春の見どころです。天気に恵まれれば、広場から富士山が見えることもあります。
見頃は例年3月下旬から4月上旬です。2026年も見頃は3月下旬から4月上旬と案内され、ライトアップは3月中旬から4月中旬の予定でした。花の時期の人出は、平日でもやや多く、休日は混み合う見込みでした。
2026年は、4月上旬の時点で満開を過ぎて葉桜に移りつつある様子が投稿されました。遅咲きのしだれ桜の開花を伝える投稿は、4月中旬に出ています。
2026年の静岡まつりは4月3日から5日
桜の季節に合わせて開かれるのが、恒例の静岡まつりです。2026年は4月3日(金)から5日(日)まで開かれ、夜桜と手筒花火を楽しめました。前夜祭は、金曜日に駿府城公園を会場として開く予定でした。
大御所・徳川家康役を務めたのは、4月4日(土)が袴田吉彦さん、4月5日(日)が勝俣州和さんです。大御所花見行列は、例年、土曜日と日曜日の両日、14時から16時30分に行われます。
秋の紅葉は11月下旬から12月上旬が見頃
秋は、紅葉山庭園が紅葉の名所として知られています。庭を染めるのはイロハモミジとヤマモミジで、例年11月下旬から12月上旬に見頃を迎えます。令和5年(2023年)は12月上旬が見頃でした。
三重の堀に囲まれた城が公園になるまで
いま歩くお堀は、駿府城を守った堀の一部です。城のまわりには石垣と、内堀、中堀、外堀の3重の堀がめぐらされていました。
家康が築き、大御所として戻った城
駿府城は、徳川家康が天正13年(1585年)に築いたとされる城です。家康は1590年に関東へ移るよう命じられました。その後、将軍職を退いてからふたたび駿府に戻り、大御所として晩年をここで過ごしました。
本丸堀は幅約23mから30m、深さ約5m
本丸を囲んでいた最も内側の堀が本丸堀です。幅は約23mから30mあり、江戸時代には約5mの深さがありました。石垣の積み方は打ち込みはぎです。荒く割った石を積み上げ、石と石のすき間を小石で埋める方法です。
本丸堀が埋まったのは、明治29年(1896年)のことです。この年に天守台が取り壊され、その土を使って本丸堀が埋め立てられました。堀があった位置は、平成2年(1990年)の発掘調査で確かめられています。
公園内に残る遺構は、おもに石垣と天守閣の基礎、それに堀の一部です。いま建っている櫓や門は、17世紀の設計図などを手がかりに再建したものです。
兵営の跡地が1949年に公園として開放された
公園の敷地は、かつての駿府城の本丸と二ノ丸にあたります。明治29年(1896年)から終戦までは、静岡歩兵第三十四聯隊の兵営が置かれていました。
一般の人が入れる公園になったのは、戦後の昭和24年(1949年)です。平成3年(1991年)に駿府公園整備計画がまとまり、そこから少しずつ整備が進みました。東御門・巽櫓、坤櫓、紅葉山庭園は、この積み重ねのなかで姿を現したものです。今後は本丸広場の整備も計画されています。
天守台の発掘現場は2025年12月26日に閉館
発掘現場と、調査の成果を展示していた発掘情報館「きゃっしる」は、2025年12月26日をもって閉館しています。新しい施設を建てる工事に入るためです。2026年の時点では、以前のように現地で発掘現場を見学することはできません。再オープンの時期は、静岡市の公式サイトで案内されます。
家康の天守台は江戸城より大きかった
天守台の本格的な発掘は平成28年度(2016年度)に始まり、2022年まで6年間続きました。天守台の正確な位置、大きさ、構造、どの程度残っているかを確かめるための調査です。
この調査で、慶長期、つまり家康が大御所として城を築いた時期の天守台が、江戸城の天守台をしのぐ大きさだったことが判明しました。静岡市が示す規模は南北約37m、東西約33mです。
内側から豊臣政権期の天守台と金箔瓦
慶長期の天守台の内側からは、形の異なる石垣も出てきました。天正期、豊臣政権のもとで築かれた天守台の跡で、同じ時代の天守台では最大級の大きさとされています。近くからは、聚楽第のものとよく似た金箔瓦が約330枚出土しました。
1607年(慶長12年)の大改修より前の駿府城は、記録がほとんど残っていません。そのため、発掘で見つかった天守台と瓦には高い歴史的価値があるとされています。中井均教授(滋賀県立大学)は、天守台の野面積みと、金箔瓦の瓦づくりの技術をもとに、中村一氏が豊臣秀吉の支えを受けて築いた天守台とみています。金箔瓦の年代を、中村氏が駿府にいた1590年から1601年の間とする見方もあります。
天守は木造復元せず、VR映像と野外展示で再現
静岡市は、天守台を見せる野外展示施設づくりを進めています。2026年2月時点の市の取り組みは、「ありし日の駿府城天守」を高精細なVR映像でよみがえらせることと、天守台の保存修復、見学施設の整備です。天守そのものを木造で建て直すわけではありません。発掘現場をそのまま見せる野外展示施設は、令和7年度末に着工する予定でした。
歩き疲れたら園内と駅周辺で静岡おでん
一周のあとにひと息つくなら、園内の「おでんや おばちゃん」が手軽です。静岡おでんと駄菓子を扱っていて、持ち帰りもできます。
駅へ戻る道すがら、静岡おでんの店が集まるエリアに寄るのも一案です。静岡駅から歩いて約10分の青葉横丁と、約15分の青葉おでん街には、戦後の屋台街から移ってきた店が今も並んでいます。青葉横丁の三河屋は、1948年の屋台から始まったとされる老舗です。おでんは約15種類あり、れんこんのフライも評判で、営業は17時から22時です。
浅間通り商店街の「おがわ」は、創業から70年を超える静岡おでんの店です。店のかき氷は自家製シロップを使っていて、こちらも人気があります。呉服町のあたりは「おまち」と呼ばれる繁華街で、老舗が軒を連ねます。両替町の周辺にも静岡おでんの店が多くあります。営業時間や定休日は変わることがあるので、行く前に各店の案内を確認してください。
まとめ
駿府城公園は、JR静岡駅から歩いて10分から20分、新静岡駅からは7分から12分ほどで着く、入園無料で終日開放の公園です。お堀を一周する目安は中堀の約1.6kmです。いちばん内側の本丸堀は南東の角の一部が公開されているだけで、散策は堀の水面を眺めながら外周をたどる形になります。
有料の櫓と庭園は9時から16時30分に開き、月曜日と年末年始は休館です。夜は日没の15分後から24時まで東御門・巽櫓が照らされ、春は約900本の桜、秋は紅葉山庭園の紅葉が見頃を迎えます。歩くのに疲れたら、葵舟で中堀をめぐったり、園内や駅周辺で静岡おでんを食べたりして休めます。








