5キロの距離を毎日歩くと、かかる時間はおよそ1時間前後になります。時速にすると4キロから5キロ程度のペースで、特別急がなくても歩ける速さです。もう少し速く時速6キロ近くで歩けば50分ほどに縮まり、ゆっくり時速3キロ程度なら1時間40分近くかかることもあります。
この記事では、毎日5キロを歩く際の所要時間を軸に、歩数や消費カロリーの目安、継続することで見えてくる体の変化、そして無理なく続けるための工夫まで、順番に取り上げます。運動習慣がなかった人が今日から5キロのウォーキングを始めようとするとき、まず気になるのは時間の疑問です。

時速4〜6kmなら5キロは50分から75分で歩ける
5キロを歩く時間は、歩く速さによって50分から100分近くまで幅が出ます。目安となる速度と所要時間の関係を表にまとめました。
| 歩く速度 | 5キロの所要時間 |
|---|---|
| 時速6km(速歩き) | 約50分 |
| 時速5km(標準ペース) | 約60分 |
| 時速4km(ゆっくりめ) | 約75分 |
| 時速3km(散歩程度) | 約100分 |
急いでいるときの早歩きなら50分ほどで到達できますし、のんびり景色を見ながら歩けば1時間40分近くかかることもあります。自分がどのくらいのペースで歩いているかによって、必要な時間の見積もりは大きく変わってきます。5キロのペース配分やコツについては、5kmウォーキングの正しいペース配分とコツで詳しく解説しています。
5キロ・1時間の目安は時速5km、普段の歩行速度に近い
時速5kmというのは、急いでいるわけでもなく、のんびり散歩しているわけでもない、いわゆる普通に歩く速度にあたります。この速度で歩けば、5キロはちょうど1時間で歩ける計算です。
一方で、人が特に意識せず歩くときの速度は時速4km前後とされることが多く、この場合は5キロ歩くのに1時間15分ほどかかります。つまり「5キロを1時間で歩けた」という人は、それなりにしっかりしたペースで歩けていることになります。逆に1時間を大きく超えるようであれば、歩幅が狭かったり、途中で何度も足を止めていたりする可能性があります。毎日5キロを歩き続けた場合の変化については毎日5キロ歩くとどうなる?1日5kmウォーキングダイエットの効果と痩せた実例で詳しく紹介しています。
歩行速度は年齢や性別で差があり、若年層は時速4〜5.7km程度
歩行速度には個人差があり、年齢や性別によっても変わります。若年の健常な成人が自由に歩く条件では、男性は秒速1.19から1.59メートル、女性は秒速1.12から1.54メートルほどと報告されています。時速に直すとおおよそ4キロから5.7キロの幅に収まる計算です。一般的な成人女性の平均的な歩行速度は時速4.8キロ前後ともされ、これは先ほどの「5キロ・1時間強」という目安とほぼ一致します。
高齢になるほど歩行速度はゆるやかに落ちていく傾向があると、厚生労働省の年齢別体力基準値表などからも見て取れます。若いころと同じ感覚で「5キロ・1時間」と見積もると、実際にはもう少し時間がかかることもあるため、体力に自信のない人は時間に余裕を持って計画したほうが安心です。
歩行速度と健康寿命には関連があるという調査もあります。速く歩ける人ほど長生きする傾向があり、健康的な生活を送りやすいという報告も見られます。移動のための歩行というだけでなく、歩く速さそのものが体の状態を映す指標として扱われることもあるようです。
5キロの歩数はおよそ6000〜7500歩、1万歩の6〜7割相当
時間だけでなく歩数で考えるとイメージしやすい人もいるでしょう。一般的な歩幅(70センチ前後)を想定すると、5キロはおよそ6000歩から7500歩に相当します。よく目標にされる「1日1万歩」のうち、5キロを歩くだけで6割から7割ほどをカバーできる計算です。
歩幅は身長や歩き方によって個人差があるため、正確に知りたい場合はスマートフォンの歩数計アプリや活動量計で実際に5キロ歩いたときの歩数を一度測ってみるとよいでしょう。自分の歩幅の目安がわかれば、以降は距離ではなく歩数でも管理しやすくなります。1日の歩数の目安については1日7000歩で健康リスクを減少させる科学的根拠と実践方法も参考にしてください。
5キロを歩いたときの消費カロリーはおよそ150〜250kcal
毎日5キロを歩こうとする人の多くは、体重管理や健康維持を目的にしているはずです。気になる消費カロリーの計算方法を紹介します。
ウォーキングの消費カロリーは、メッツ(METs、運動強度の単位)という指標を使って計算するのが一般的です。式にすると以下のようになります。
消費カロリー(kcal)=メッツ×体重(kg)×運動時間(時間)×1.05
この式にもとづくと、5キロ(約1時間)歩いたときの消費カロリーは、体重50キロの人でおよそ191kcal、体重60キロの人で170から200kcal、体重70キロの人で198kcal程度になります。数値には幅がありますが、おおむね1回のウォーキングで150から250kcal程度を消費すると考えておくとよいでしょう。ご飯茶碗1杯弱から1杯分くらいのカロリーです。一度に大きく変わる量ではありませんが、毎日積み重なっていく数字ではあります。
同じ5キロでも、体重が重い人や歩く速度が速い人ほど消費カロリーは大きくなります。ゆっくり歩くよりキビキビ歩いたほうが、短時間で多くのカロリーを消費できます。年代別の心拍数の目安や脂肪燃焼効果については年代別ウォーキング心拍数の目安と脂肪燃焼効果を最大化する完全ガイドで解説しています。
毎日続けた人の体重変化は月に数キロという報告もある
実際に1か月間、毎日5キロを歩き続けた人からは、体重が4キロ、体脂肪率が10パーセントほど減ったという報告もあります。食事内容など他の条件にも左右されるため、同じ変化がすべての人に起こるとは限りません。あくまで個人の体験にもとづく一例として捉えるのがよいでしょう。
毎日の積み重ねという点では、5キロという距離は無理のない範囲で継続しやすい距離です。1回あたりの変化は小さくても、1か月、3か月と続けることで、数字として見える変化につながっていく人もいます。
有酸素運動としての継続が心肺機能や基礎代謝に関わる
5キロという距離を毎日歩き続けることは、一定時間続く有酸素運動にあたります。この積み重ねは心肺機能や基礎代謝に関わり、運動をしていない時間帯のエネルギー消費にも影響するとされています。
基礎代謝が高い状態を保てれば、日常生活の中での消費エネルギーも変わってくるため、体づくり全体に関わってくる要素だといえます。特別なトレーニングをしなくても、歩くという日常的な動作の積み重ねが体に働きかけている、という考え方です。
血糖値や血圧の数値を意識してウォーキングを取り入れる人もいる
血糖値や血圧の数値を気にしてウォーキングを習慣にする人は少なくありません。特に食後15分から30分以内に15分から20分ほど歩く「食後ウォーキング」は、食後の血糖値の動きを意識した歩き方として紹介されることがあります。5キロ・1時間のまとまった歩行だけでなく、食後のタイミングを意識して歩く習慣を組み合わせている人もいるようです。食後の血糖値対策については食後ウォーキングで糖尿病の血糖値改善|効果的なタイミングと実践法で詳しく紹介しています。
血圧についても、継続的なウォーキングを生活に取り入れている人は多く見られます。動脈硬化や糖尿病、肥満といった生活習慣病のリスクは、日々の活動量と関わりが深いという研究報告もあります。血圧が気になる方は高血圧改善に効果的なウォーキング|正しい歩き方で血圧を自然に下げる秘訣も参考にしてください。
厚生労働省は、生活習慣病対策の観点から、今よりも10分(約1000歩)多く歩くことを一つの目安として示しています。毎日5キロ、1時間ほど歩く習慣がすでにある人であれば、この目安は十分にクリアしていることになり、健康維持の面でも有利な立ち位置にいるといえるでしょう。
姿勢と歩幅を意識すると同じ5キロでも使う筋肉が変わる
同じ5キロ・1時間を歩くのであれば、フォームを意識することで体への働きかけ方が変わってきます。ウォーキングのフォームで主に意識するとよいとされるのは、姿勢、歩幅、腕の振り方、重心移動、呼吸という5つの要素です。
姿勢は、背筋を伸ばし、あごは軽く引いて、目線はやや上向きに遠くを見るのが基本です。耳、肩、膝、くるぶしが一直線になるイメージを持ち、腰は反らさず、肩の力は抜きます。猫背気味になったり下を向いたまま歩いたりすると、首や肩に余計な負担がかかりやすくなるので注意が必要です。
歩幅は、普段より意識的に大きくすることで、同じ距離でも使う筋肉が増えやすくなります。膝を曲げずに脚をまっすぐ伸ばし、みぞおちのあたりから脚を動かすイメージを持つと、自然と歩幅が広がります。歩幅が広がれば、同じ時速でもより多くの筋肉を動かすことになり、5キロを歩き終えたときの体への負荷も変わってきます。
足の運び方は、かかとから着地し、足の親指の付け根で地面を押し出すように体重を移動させるのが基本です。この動きを意識すると、スムーズな重心移動が生まれ、無駄な負担を減らしながら効率よく前に進めます。
すべてを最初から完璧にこなす必要はありません。できるところから少しずつ取り入れ、日々の習慣の中で自然に身につけていくのがよいでしょう。毎日5キロを続けること自体が目標である以上、フォームにこだわりすぎて挫折しては本末転倒です。
通勤時間の一部を歩く時間に変えると新たな時間確保が要らない
毎日5キロ、時間にして1時間前後を歩く時間として確保するのは、忙しい日々の中では簡単ではありません。無理なく続けるためのポイントを整理します。
最寄り駅から一駅分歩く、自宅から目的地までの一部をあえて歩くなど、通勤や通学の一部を徒歩に置き換える方法は、新たに時間を確保する必要がなく続けやすい方法です。移動時間そのものをウォーキングの時間に変えてしまう発想です。
1時間をまとめて確保するのが難しい場合は、朝に20分、昼休みに20分、夜に20分というように分割してもかまいません。合計の距離や時間が同程度であれば、体への働きかけは大きく変わらないとされています。
ペースについては、だらだら歩くのではなく、軽く汗ばむ程度の速歩きを意識するとよいでしょう。時速にして5から6キロ程度を目安に、腕を振ってリズミカルに歩くと、同じ距離でも体への働きかけが変わってきます。
朝のウォーキングと夜のウォーキングでは得られるものが違う
「5キロ・1時間」をどの時間帯に確保するかも、多くの人が悩むポイントです。朝、昼、夜、それぞれの時間帯にメリットがあるとされています。
朝のウォーキングには、すっきりと目覚められる、午前中の体の動きが良くなり仕事や家事に取り組みやすくなる、一日を元気に過ごしやすくなる、といったメリットが挙げられます。朝の時間にウォーキングを組み込むことで生活リズム全体が整いやすくなるとも言われます。通勤前の時間を活用できる人にとっては、一日のスタートを整える習慣としても向いています。
夜のウォーキングにはリラックスできるという声が多く、睡眠の質を気にする人に選ばれる傾向があります。体温が高い状態から低い状態へ下がるタイミングで眠気を感じやすいとされ、夜に体を動かして一時的に体温を上げておくと、就寝前に体温が下がる落差が生まれ、入眠につながりやすいという考え方です。夜のウォーキングで血のめぐりが良くなることで、一日の疲れがやわらぐという人もいます。
朝と夜、どちらにも異なる良さがあるため、絶対にこの時間でなければならないという決まりはありません。自分の生活リズムに合った時間帯を選び、無理なく続けられる形にすることが大切です。時間帯ごとの健康効果についてはウォーキングの健康効果を時間帯別に徹底解説でさらに詳しく解説しています。
雨の日は室内運動に置き換えると習慣が途切れにくい
「毎日5キロ」を目標に掲げていても、雨や強風、猛暑など屋外を歩くのが難しい日は必ず出てきます。そうした日にどう対応するかが、習慣を長続きさせるための重要なポイントになります。
屋内での代わりの運動としてよく紹介されるのが踏み台昇降です。30分程度の踏み台昇降は、ウォーキング45分程度に相当する運動量になるとされ、テレビを見ながらでも取り組める手軽さがあります。実際の縄を使わずに跳ぶ「エア縄跳び」も、30分でウォーキング1時間以上に相当する消費カロリーになるとされ、狭いスペースでも実施しやすい方法です。
室内トランポリンや、屋内ジムでのランニングマシン、筋トレなども、天候に左右されずに運動習慣を続ける手段として挙げられます。梅雨の時期や花粉症のシーズンなど、外を歩きにくい時期が続く場合は、こうした室内運動を選択肢に加えておくと習慣が途切れにくくなります。
もっと手軽な方法としては、自宅の中を歩き回ったり、その場で足を高く上げながら足踏みをしたりするだけでも、一定の運動量にはなります。歩数計やスマートフォンの活動量計を使って歩数を見える形にしておくと、室内でも続けるモチベーションを保ちやすくなります。
大切なのは、歩けない日があっても習慣そのものをやめないことです。5キロぴったり、1時間ぴったりにこだわりすぎず、天候が悪い日は室内運動に置き換える、無理のない範囲に距離を縮めるなど、柔軟に調整しながら続けていくのが長い目で見て現実的なやり方です。室内でできる運動の具体例は夏のウォーキング代わりになる室内運動7選!暑い日でも安全に続けるコツで紹介しています。
筋肉痛や膝の痛みは運動前後のストレッチで防ぎやすくなる
毎日5キロ、1時間程度を歩き続けると、慣れないうちは足腰に負担がかかり、筋肉痛や膝の痛みが出ることもあります。こうしたトラブルを防ぎやすくするには、ウォーキングの前後に体をケアする習慣が役立つとされています。
運動前には、軽いウォーキングやその場でのスキップなど、反復的な動きで全身を軽く動かし、体を温めておくとよいでしょう。いきなり歩き始めると、足首やふくらはぎ、膝、股関節、腰まわりに急に負担がかかり、痛みにつながることがあります。事前に軽く体を動かしておくと、足が出しやすくなり、歩幅も自然に広がりやすくなります。
運動後には、筋肉をゆっくり伸ばすストレッチを取り入れるとよいとされています。ストレッチで血のめぐりを促すことは、運動でたまった筋肉の疲れをやわらげる助けになります。
膝の痛みについて心配する人も多いですが、無理のない範囲で膝まわりの筋肉を使いながら適度に体を動かすことが、長く歩き続けるための土台になるとされています。ウォーキングの前には膝関節や股関節のストレッチで体を動きやすい状態にし、運動後には疲れた筋肉を落ち着かせる時間を取るのが基本です。
毎日5キロという習慣を長く続けるためには、歩くこと自体だけでなく、その前後のケアまで含めてひとまとまりで考えることが、ケガを避けて習慣を長続きさせることにつながります。膝への負担が気になる方は膝に優しいウォーキングコース選び|土の道と芝生で関節を守る歩き方も参考になります。
記録をつけると継続のモチベーションを保ちやすい
毎日5キロ、1時間前後のウォーキングを長期間続ける中で、多くの人がぶつかる壁がモチベーションの維持です。最初の数日から数週間は物珍しさもあって続けられても、時間が経つにつれて面倒に感じてしまう人も少なくありません。
有効とされているのが、運動の記録をつけることです。歩数計アプリやスマートフォンの活動量計を使えば、毎日の歩数や距離、消費カロリー、体重の変化などを簡単に記録でき、後から見返すことで自分の積み重ねを実感しやすくなります。数字として積み重ねが見える形になると、今日も歩こうという気持ちにつながりやすくなるようです。
アプリを選ぶ際は、ゲーム要素やポイント獲得の仕組み、目標達成時のチェックマーク機能など、遊び心のある機能を備えたものを選ぶと、楽しみながら習慣化しやすいという声もあります。
そのほかの工夫としては、音楽を聴きながら歩くとウォーキングの時間そのものが楽しくなり続けやすくなる、毎回同じコースではなく時々コースを変えることで新しい発見があり新鮮な気持ちで取り組める、といった声も見られます。週に一度程度、家族や友人と一緒に歩く機会をつくることも、継続の助けになるとされています。一人で黙々と歩き続けるより、誰かと話しながら歩くほうが気分転換になり、ウォーキングそのものが楽しみの一つになっていく人もいます。継続のコツをさらに知りたい方はウォーキング継続の秘訣|三日坊主を克服するモチベーション維持対策もあわせてご覧ください。
5キロ・1時間がきついと感じる人は距離を短く始めるとよい
5キロ・1時間前後のウォーキングは、運動習慣がない人にとっては「思ったより時間がかかる」「続けるのがきつい」と感じられることもあります。無理なく続けるために気をつけたい点を挙げます。
運動習慣がない状態からいきなり毎日5キロを始めると、筋肉痛や疲労で挫折しやすくなります。最初は2キロから3キロ程度から始め、体を慣らしながら少しずつ距離を伸ばしていくほうが現実的です。
5キロ・1時間前後の歩行を毎日続ける場合、足への負担も大きくなります。クッション性のあるウォーキングシューズやスニーカーを選び、自分の足に合ったサイズのものを使うことで、膝や足裏への負担を軽くできます。シューズ選びに迷ったら女性向けウォーキングシューズの選び方完全ガイド|外反母趾対応モデルも紹介も参考にしてください。
1時間程度の運動でも、季節によっては汗をかき、体内の水分が失われます。特に夏場はこまめな水分補給を心がけたいところです。
毎日続けることを目標にしすぎるあまり、体調が悪い日や天候が悪い日にまで無理をして歩く必要はありません。継続は大切ですが、休む判断も同じくらい大切です。
まとめ
毎日5キロを歩くのにかかる時間は、歩く速度によって異なりますが、目安としては約60分から75分、多くの場合「1時間程度」と考えておくとよいでしょう。時速にすると4から5キロ程度が標準的なペースで、これより速く歩けば時間は短くなり、ゆっくり歩けば長くなります。
歩数に換算すると6000から7500歩程度、消費カロリーは体重にもよりますがおおむね150から250kcal程度が目安です。毎日続けることで、体重や体脂肪の変化、心肺機能や基礎代謝への関わりなど、さまざまな変化を実感する人もいます。
大切なのは、無理のないペースから始め、通勤や日常生活の中にウォーキングの時間をうまく組み込みながら、自分の体調やライフスタイルに合わせて続けていくことです。5キロ・1時間という数字はあくまで一般的な目安であり、自分自身のペースを見つけながら、無理なく毎日の習慣として取り入れていくことが、長く続けるための一番のコツといえるでしょう。








