IN THE LOOP2025 WESTERウォーキング部のスタンプラリーは、2025年10月1日から12月31日まで和歌山市で開催されているデジタルスタンプラリーです。JR西日本の移動生活ナビアプリ「WESTER」を使用し、和歌山市内の観光スポットや店舗、イベント会場を巡ることでスタンプを獲得できます。スタンプを集めると「まちの魅力詰め合わせボックス」などの賞品に応募できるほか、条件を満たせば全員にWESTERポイントが付与される特典もあります。和歌山市の中心市街地から歴史ある和歌浦、世界遺産・熊野古道エリアまで広がる対象スポットを巡りながら、街全体を回遊する新しい観光体験を楽しむことができます。この記事では、スタンプラリーの参加方法から賞品情報、おすすめの巡り方まで詳しく解説します。

IN THE LOOP 2025とは
IN THE LOOP 2025とは、和歌山市が推進する都市回遊型プロジェクトのことです。「LOOP(ループ)」という名称には、訪問者が一つの目的地で完結するのではなく、イベントから店舗へ、店舗から観光地へと街の中を循環し続ける流れを生み出すという意志が込められています。
このプロジェクトは2022年度に和歌山市のまちなかエリアを中心とした回遊イベントとして始まりました。年を追うごとに規模と連携の深さを増し、2025年度は対象エリアが大幅に拡大されました。中心市街地(まちなか)から歴史的な景勝地である和歌浦、さらには世界遺産・熊野古道のルートに至るまで、街全体を一つの巨大な「面」として捉え直し、そこに点在する魅力的なコンテンツを「線」で結ぶ取り組みとなっています。
プロジェクトを牽引しているのは「まちなかエリアプラットフォーム和歌山(通称:MAPWA)」です。MAPWAは、民間企業や地域住民が主体となって都市の魅力を再発掘し、磨き上げるために設立された官民連携のプラットフォームです。和歌山市を「歩いて楽しい街(ウォーカブルシティ)」へと変貌させることを目指しており、今回のプロジェクトはそのための重要な試金石となりました。
2025年度の最大の特徴は、公共交通機関(鉄道・バス)を移動の主軸に据えた「脱クルマ社会」へのアプローチです。JR西日本との連携による「WESTERウォーキング部2025 デジタルスタンプラリー」は、この方針を具現化した取り組みとなっています。
開催期間と現在の状況
IN THE LOOP 2025のコア期間は2025年10月1日から11月30日までの2ヶ月間でした。この期間中、和歌山市内の至る所でマルシェ、音楽ライブ、アート展示、夜市などが連日開催され、街は祝祭的な雰囲気に包まれました。
一方、JR西日本との連携による「WESTERウォーキング部2025 デジタルスタンプラリー」は、イベント期間よりも長い2025年10月1日から12月31日まで実施されています。これは、11月末でイベントの熱気が冷めるのを防ぎ、年末の観光需要を取り込むための戦略的な設定です。参加者はイベント終了後の12月に入っても、静謐な冬の和歌浦や熊野古道、そして煌びやかなイルミネーションを楽しみながらスタンプを集め続けることができます。
現在、スタンプラリーは12月31日の終了日に向けて後半戦に入っています。年末年始の休暇を利用して和歌山市を訪れる方にとって、スタンプラリーに参加しながら観光を楽しむ絶好の機会となっています。
WESTERアプリを使ったスタンプラリーの参加方法
WESTERウォーキング部2025デジタルスタンプラリーに参加するには、まずスマートフォンへの「WESTER」アプリの導入が必要です。WESTERとは、JR西日本が提供する移動生活ナビアプリのことです。
アプリを起動後、「おトクにGO!」というメニューから「WESTERウォーキング部2025」のキャンペーンページにアクセスし、エントリー操作を行います。ここで最も重要な手続きが「ICOCA番号の登録」です。手持ちのICOCA(SMART ICOCAやモバイルICOCAを含む)の裏面に記載されている固有番号をアプリに紐付けることで、鉄道やバスの利用実績がトラッキング可能となります。この登録を怠ると、特定のスタンプ(特に駅やバス停に関するもの)が獲得できず、賞品への応募資格を失う恐れがあります。移動を開始する前に登録を済ませることが鉄則です。
スタンプの獲得方法は、主にGPS認証(チェックイン)方式となっています。対象となるイベント会場、観光スポット、店舗などの現地に赴き、アプリ上の「スタンプを押す」ボタンをタップすることで、位置情報が照合されスタンプが付与されます。
技術的な注意点として、スマートフォンのGPS設定だけでなく、アプリおよびブラウザに対する位置情報利用権限が許可されているかどうかの確認が挙げられます。特にiOSユーザーの場合、Safariのプライバシー設定で位置情報がブロックされているケースがあるため、事前の設定確認が推奨されます。
スタンプラリーの賞品と応募条件
参加者のモチベーションを持続させるため、スタンプラリーには和歌山市の地域資源を活かした魅力的な賞品が用意されています。これらは単なる既製品ではなく、地域のストーリー性を反映した構成となっています。
IN THE LOOP 2025【5スタンプ賞】
「IN THE LOOP 2025【5スタンプ賞】」は、イベントや店舗、観光スポットを巡ることで応募権が得られるメインの賞です。スタンプを5つ集めるごとに応募口数が1口増える仕組みとなっており、5個で1口、10個で2口と、活動量に応じて当選確率が上昇します。
賞品はテーマ別に3種類用意されています。A賞「まちの魅力詰め合わせボックス」は、中心市街地の人気店の商品や鉄道グッズがセットになっています。B賞「海の魅力詰め合わせボックス」は、和歌浦や加太などの海産物やマリンリゾート関連グッズが含まれます。C賞「山の魅力詰め合わせボックス」は、農産物や熊野古道に関連するアイテムが含まれます。各賞5名ずつ、計15名に当たります。
レール&バスでGO! 4スタンプ賞
より確実なリターンを求める層に向けた「レール&バスでGO! 4スタンプ賞」もあります。これは、対象となる駅やバス停のスタンプを4つ集めることで、条件達成者全員にWESTERポイント(基本)200ポイントが付与されるものです。
ただし、重要な制約条件が存在します。それは「JR和歌山駅」のスタンプ獲得が必須であるという点です。和歌山駅のスタンプは、登録済みのICOCAを使用して同駅の改札を入出場することで、後日(通常は利用の翌日以降)自動的に付与される仕組みとなっています。つまり、現地に行くだけでなく、実際に公共交通機関を利用した履歴が必要となります。これは、公共交通利用促進というプロジェクトの目的を反映した設計です。
まちなかエリアのスタンプラリースポット
IN THE LOOP 2025のメインステージとなる和歌山市の中心市街地(まちなか)は、新旧の文化が交錯するエリアです。スタンプラリーの対象となっている個性豊かなスポットを紹介します。
北ぶらくり丁とインフラゼロハウス
かつて和歌山県随一の繁華街として栄えた「ぶらくり丁」ですが、時代の変化とともにシャッター街化という課題に直面してきました。しかし、その北側に位置する「北ぶらくり丁商店街」では、この課題を逆手に取った前衛的な社会実験が進行しています。その象徴が「インフラゼロハウス」です。
無印良品の家(MUJI HOUSE)が展開するこのプロジェクトは、既存の都市インフラ(送電網、水道管、ガス管など)に依存せず、住宅単体で自立して機能することを目指した実証実験です。壁面と屋根が一体化した高効率な太陽光パネルでエネルギーを生成し、大容量蓄電池に電力をストックします。これにより、災害による大規模停電が発生しても、日常生活に必要な電力を維持することが可能です。水に関しては、独自の浄化システムを用いた循環利用を行い、手洗いやシャワーなどの生活用水を確保します。さらに、通信インフラとして衛星通信アンテナを装備し、地上の通信網が途絶した状況下でもインターネット接続を維持する機能を備えています。
アーケード撤去後の「空が見える商店街」という新しい環境下で、最先端の自立型住宅が稼働する光景は、地方都市の再生モデルとして全国から注目を集めています。
みその商店街
JR和歌山駅の至近に位置する「みその商店街」は、昭和レトロな雰囲気を色濃く残すアーケード街です。2025年11月22日と23日には「まちドリ2025」が開催されました。「まちドリ」とは「まちなかイロドリ企画」の略称であり、将来自分のお店を持ちたいと志す個人や団体が、商店街の空き店舗や空きスペースを利用して2日間限定でトライアル出店を行うプロジェクトです。
過去の開催では、ここでの経験を糧に実店舗の開業へと至った事例も多数あり、和歌山の起業エコシステムにおける重要な登竜門として機能しています。2025年の開催では、飲食、物販、ワークショップなど多種多様なジャンルの出店が行われました。
市堀川夜市
和歌山市が近年注力しているナイトタイムエコノミーの活性化において、中核を担うのが京橋親水公園で開催される「市堀川夜市(いちほりがわよいち)」です。
特筆すべきは、その開催頻度です。2025年10月からは翌年3月末までの期間、17時から22時まで「毎日開催」という野心的な試みが行われています。市堀川の水辺に常設された屋台やキッチンカーが並び、提灯の暖かな灯りが水面に揺らめく光景は、訪れる人々に非日常的な癒やしを提供しています。寒さが増す季節には、屋台にビニールカーテンやストーブが設置され、熱々のおでんや地酒を楽しむことができる「冬の夜市」としての魅力も加わっています。
さらに、毎月第4金曜・土曜には「SURUGAMACHI NIGHT」として規模が拡大されます。通常の飲食屋台に加え、地元のクラフト作家による物販ブースや体験型コンテンツが登場し、より祝祭的な賑わいを見せています。
けやきライトパレード
冬の和歌山市の象徴とも言えるイルミネーションイベント「けやきライトパレード」は、2025年11月23日に点灯を開始し、現在も開催中です。JR和歌山駅から和歌山城を経て、南海和歌山市駅へと至る約3kmのメインストリート「けやき大通り」が、光の回廊へと変貌しています。
2025年の最大の特徴は、その圧倒的なスケールです。点灯エリアが南海和歌山市駅まで延伸されたことにより、街路樹435本に約130万球のLED電球が装飾され、「日本一のイルミネーションストリート」を目指した景観が創出されています。シャンパンゴールドに輝く並木道は、単に美しいだけでなく、スタンプラリーの参加者にとって理想的な動線となります。昼間は各スポットを巡り、日没後はこの光の道を辿りながら駅へと戻る。その道すがら、沿道のカフェやレストランで食事を楽しむことで、街全体の経済効果も高まるという計算された都市戦略の一端を担っています。
スタンプラリー対象の個店の魅力
IN THE LOOP 2025の真髄は、大手チェーン店ではない、個性豊かな「個店」の魅力にあります。スタンプラリーのチェックポイントとなっている店舗は、それぞれが独自のストーリーとこだわりを持っています。
「わたしのテッパン」は、従来のお好み焼きの概念を覆すお店です。山芋をふんだんに使用した生地は驚くほどふわふわで、口の中でとろけるような食感を実現しています。特に「海鮮ミックス焼き」は、ホタテやエビなどの具材が惜しげもなく投入されており、鉄板焼きの醍醐味を存分に味わえます。トッピングを自由に選んで自分だけの味を作る「あたしスペシャル」は、食事をエンターテインメントへと昇華させています。
「つぼと芋のありがとう。」は、サツマイモの可能性を追求する専門店です。じっくりと時間をかけて壺焼きにされた芋は、蜜が溢れ出すほどの甘さを誇ります。その焼き芋を使用したパフェやソフトクリームはもちろん、意外な組み合わせとして注目を集めているのが「焼き芋屋の鮎の塩焼き定食」です。甘い焼き芋と香ばしい鮎の塩焼きという、対照的な味覚のハーモニーは、一度食べたら忘れられない体験となります。
「週末のYETI」は、固定概念に囚われない自由な空間です。特定の業態を持たず、開催されるイベントやポップアップショップによってその姿を自在に変えます。訪れるたびに新しい発見があり、和歌山のカルチャーシーンの最前線を感じることができる場所です。
「the public」は、本町公園内にあるリノベーションカフェです。開放的な店内からは芝生広場が見渡せ、まるでピクニックをしているかのような気分で食事を楽しめます。併設されたドッグランには多くの愛犬家が集い、コミュニティの場となっています。夜にはパブ営業も行われ、クラフトビールを片手に夜の公園を楽しむという、欧米のようなライフスタイルを提案しています。
「CAFE & BAR MATATABI」は、「猫のいない猫カフェ」というユニークなコンセプトを掲げています。本物の猫はいませんが、提供されるメニューは猫への愛で溢れています。一枚一枚手焼きされる「ねこ型厚焼きホットケーキ」や、肉球型の氷が浮かぶ「またたびラテ」、表情豊かな猫型クッキーなど、視覚的にも楽しめるメニューが揃っています。ヴィーガン対応のメニューも充実しており、食の多様性にも配慮されています。
「Guesthouse RICO」は、築50年のビルをリノベーションして生まれた、旅人とローカルが交差する拠点です。1階のラウンジは宿泊客以外にも開放されており、定期的にトークイベントやマーケットが開催されています。単なる宿泊施設を超えた情報の交差点としての機能が果たされており、和歌山のディープな情報を得るには最適の場所です。
和歌浦エリアのスタンプラリースポット
2025年のプロジェクトで特筆すべきは、中心市街地から足を伸ばした「和歌浦(わかのうら)」エリアへの誘導が強化されている点です。ここは、万葉集に詠まれた日本の原風景とも言える場所であり、長い歴史の中で育まれた信仰と文化が息づいています。
玉津島神社と奠供山
和歌浦は、奈良時代の聖武天皇が行幸の際にその景観美に心を奪われ、「この風景を末永く守るように」という詔(みことのり)を発した場所として知られています。その精神的支柱となるのが「玉津島神社(たまつしまじんじゃ)」です。
この神社には、衣通姫尊(そとおりひめのみこと)、稚日女尊(わかひるめのみこと)、息長足姫尊(おきながたらしひめのみこと)という三柱の女神が祀られており、古くから和歌の神様として崇敬を集めてきました。境内には、平安時代の絶世の美女・小野小町が参拝の際に着物の袖を掛けたと伝わる塀や、根元が地上に露出した奇観を見せる「根上がりの松」など、伝説と自然が織りなす見どころが満載です。和歌の上達のみならず、学業成就や縁結びのご利益を求めて、多くの参拝者が訪れています。
神社の背後にそびえる「奠供山(てんぐやま)」は、標高こそ低いものの、和歌浦観光においては外せない絶景スポットです。かつては海に浮かぶ島々の一部でしたが、現在は山頂から和歌浦湾のパノラマを一望できます。聖武天皇がここからの眺めを愛し「明光浦(あかのうら)」と名付けたという故事に思いを馳せながら、眼下に広がる干潟や松林、そして煌めく海面を眺める時間は、現代人にとって最高の贅沢となります。
また、玉津島神社のすぐ隣には「鹽竈神社(しおがまじんじゃ)」が鎮座しています。この神社は、自然の岩穴を利用して社殿が造られているのが特徴で、洞窟内のような神秘的な雰囲気が漂います。安産や子授けの神様として知られ、新しい命の誕生を願う人々の祈りの場となっています。
おっとっと広場と不老橋
歴史散策の合間には、和歌浦ならではの食と建築を楽しむことができます。「和歌浦漁港 おっとっと広場」は、漁港直営の海産物マーケット兼食堂です。週末を中心に営業しており、地元で水揚げされた新鮮な魚介類をその場で味わうことができます。ここの名物は「わかしらす丼」です。釜揚げされたばかりのシラスは、ふっくらとした食感と磯の香りが特徴で、口いっぱいに広がる海の恵みは格別です。また、市場のような活気ある雰囲気の中で、干物や加工品などのお土産を選ぶのも楽しみの一つです。
建築的な見どころとしては、「不老橋(ふろうばし)」が挙げられます。江戸時代、第10代紀州藩主・徳川治宝によって架けられたこのアーチ型の石橋は、紀州東照宮の祭礼(和歌祭)の際に、御輿が通るための「御成道」として整備されました。九州の石工を招いて造られた精巧な石積みは、当時の技術力の高さを今に伝えており、和歌山市の重要文化財にも指定されています。
さらに、大正から昭和初期にかけて建設された旧福島嘉六郎邸を改修した「和歌の浦 あしべ庵」も訪れる価値があります。数寄屋造りの繊細な建物と、背後の奠供山を借景として取り込んだ日本庭園が見事に調和しており、かつてこの地が高級別荘地として栄えた時代の空気を色濃く残しています。茶室でお茶をいただきながら、静寂な時間を過ごすことができます。
片男波公園と万葉の小路
和歌浦の景観を決定づけているのが、海に向かって長く伸びる砂嘴(さし)である「片男波(かたおなみ)」です。「片男波公園」内には、「万葉の小路」と呼ばれる散策路が整備されています。ここには、万葉集に収められた和歌浦に関する歌碑が点在しており、中でも山部赤人の名歌「若の浦に 潮満ち来れば 潟をなみ 葦辺をさして 鶴鳴き渡る」の碑は必見です。潮の満ち引きによって表情を変える干潟と、そこを行き交う水鳥たちの情景を、千年の時を超えて追体験することができます。また、公園内にある「万葉館」では、映像や展示を通じて万葉集と和歌山の深い関わりを学ぶことができ、スタンプラリーの休憩ポイントとしても最適です。
熊野古道エリアのスタンプラリースポット
今回のスタンプラリーは、世界遺産・熊野古道のルート上にある「王子(おうじ)」も対象としています。王子とは、かつて熊野詣を行う人々が儀式を行ったり、休息を取ったりした聖なる場所のことです。
「川端王子(かわばたおうじ)」は、現在は高積神社に合祀されていますが、その旧跡には地元の人々の手によって小さな祠が再建されています。素朴な佇まいの中に、地域の人々が守り続けてきた信仰の歴史を感じることができます。
「和佐王子(わさおうじ)」は、和歌山市禰宜(ねぎ)地区に位置しています。この周辺には、江戸時代に天下泰平を願って行われた「通し矢」で名を馳せた弓の名手・和佐大八郎の墓や、貴重な中世文書を所蔵する歓喜寺などがあり、歴史ファンにはたまらないスポットが点在しています。熊野古道の歴史的な雰囲気を色濃く残すこのエリアは、ウォーキング部としての健脚コースのハイライトとなっています。
スタンプラリーを効率よく巡るための移動手段
IN THE LOOP 2025の対象エリアは広範囲に及ぶため、徒歩だけですべてを網羅するのは現実的ではありません。プロジェクトが推奨するように、鉄道、バス、レンタサイクルを効果的に組み合わせたマルチモーダルな移動こそが、スタンプラリー攻略の鍵となります。
鉄道とバスの活用
JRきのくに線や和歌山線は、和歌山駅から和歌浦方面(紀三井寺駅下車)や、熊野古道方面(布施屋駅下車)へ移動するための基幹ルートとなります。特に今回のスタンプラリーでは、特定の駅の改札をICOCAで通過することがスタンプ獲得や賞品応募の条件となっているため、鉄道利用は避けて通れません。
駅から離れたスポット(おっとっと広場、番所庭園など)へのアクセスには、和歌山バスが不可欠です。和歌山市内を網羅するバスネットワークを活用するには、一日中何度でも乗り降り自由な「1日フリー乗車券」(大人1,000円)が経済的かつ便利です。小銭を用意する手間が省けるだけでなく、間違えて乗り過ごした際のリカバリーも容易になります。また、スマートフォンで購入・利用ができるデジタルチケット「和歌山観光きっぷ」なども用意されており、スムーズな乗車が可能です。
シェアサイクルとレンタサイクル
自分のペースで自由に移動したい場合、自転車に勝る手段はありません。和歌山市は比較的平坦な地形が多く、特に和歌浦周辺の海岸線を走るサイクリングは爽快そのものです。
JR和歌山駅の地下にある「わかちか広場」では、「わかちかレンタサイクル」が営業しており、普通自転車だけでなく、坂道も楽に登れる電動アシスト自転車の貸し出しも行っています。長距離の移動や、奠供山周辺の散策には電動アシストが威力を発揮します。
さらに利便性が高いのが、スマートフォンアプリで予約・決済ができるシェアサイクル「HELLO CYCLING」です。JR和歌山駅前、南海和歌山市駅前、和歌山城、Guesthouse RICO、本町公園など、主要な観光スポットやスタンプラリーの対象地点に多数のポート(駐輪場)が設置されています。最大の特徴は「ワンウェイ利用(乗り捨て)」が可能な点です。たとえば、「行きは自転車で風を感じながら和歌浦まで行き、帰りはバスで疲れた体を休めながら戻る」といった柔軟な使い方ができます。ポートの満空情報はアプリでリアルタイムに確認できるため、計画的な移動が可能です。
おすすめのモデルルート
効率よくスタンプを集め、和歌山の魅力を満喫するための一例として、以下のルートを紹介します。
朝、JR和歌山駅に到着したら、まずは駅地下で自転車をレンタル(または駅前のシェアサイクルを利用)します。午前中は東へ向かい、みその商店街のレトロな雰囲気を味わいつつ、熊野古道エリア(川端王子・和佐王子)を目指します。歴史の道を踏みしめた後は、自転車で南下し和歌浦方面へ向かいます。
昼食は「おっとっと広場」で、名物のわかしらす丼を堪能します。腹ごしらえが済んだら、午後のハイライトである玉津島神社へ参拝し、奠供山に登って絶景をカメラに収めます。その後、片男波公園の万葉の小路を散策し、不老橋やあしべ庵で建築美に触れます。
夕方が近づいたら、再び自転車で中心市街地へと戻ります。自転車を返却し、「北ぶらくり丁」でインフラゼロハウスを見学して未来の技術に触れます。日が暮れてからは、市堀川夜市で屋台グルメに舌鼓を打ち、最後に「けやきライトパレード」のイルミネーションが輝く大通りを歩いてJR和歌山駅へと戻ります。このルートならば、歴史、自然、食、そして最新技術と、和歌山の多彩な魅力を一日で丸ごと体験し、多くのスタンプを獲得することができます。
まとめ
IN THE LOOP2025 WESTERウォーキング部のスタンプラリーは、単にスタンプを集めて景品をもらうためだけのイベントではありません。和歌山市が目指す「ウォーカブルで持続可能な都市」への招待状であり、参加者一人ひとりがその未来図の一部となる体験です。
参加者は「WESTER」というデジタルの羅針盤を手に、リノベーションによって息を吹き返した新しい店舗、千年の時を超えて愛される歴史的な風景、そして未来のインフラ実験という「過去・現在・未来」が混在する和歌山の街をループ(回遊)します。中心市街地の空き店舗活用から始まった「点」としての賑わいが、公共交通機関という「線」によって結ばれ、和歌浦や熊野古道という歴史的な「面」へと広がっていく。このプロジェクトに参加することは、単に観光を楽しむだけでなく、和歌山市の都市再生という壮大な物語の一部を体感することに他なりません。
スタンプラリーは2025年12月31日まで開催されています。年末年始の休暇を利用して、ぜひ和歌山市を訪れてみてください。自分の足で、鉄道で、バスで、街の鼓動を感じながら、あなただけのループを描いてみてください。ガイドブックやインターネットの画面越しでは決して味わえない、リアルな和歌山の息吹と、予期せぬ発見が必ず待っています。









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