小田原の城下町とデザインマンホールを巡るウォーキングガイド

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小田原の城下町とデザインマンホールは、神奈川県小田原市で楽しめるウォーキングの魅力を凝縮したテーマです。小田原駅を起点に約4.9キロメートルのコースを歩くことで、戦国時代から続く歴史的な城下町の風情と、足元に広がるカラフルなデザインマンホールの両方を満喫できます。2026年3月1日から3月31日まで開催中のJR東日本「駅からハイキング」では、「歩いて発見!小田原の城下町とデザインマンホール」として、参加費無料で誰でも気軽にこのコースを体験できます。

小田原は、北条五代が治めた戦国の城下町としての歴史、東海道の宿場町として栄えた江戸時代の面影、そして現代のポップカルチャーとコラボしたデザインマンホールという、多層的な魅力を持つまちです。この記事では、小田原駅からのウォーキングで出会える城下町の見どころ、デザインマンホールの全種類、おすすめ商店街グルメ、そして効率的な散策コースまで、実際に歩く際に役立つ情報を網羅してお届けします。歴史好きの方からアニメファン、グルメ好きの方まで、幅広く楽しめる小田原ウォーキングの全容をご紹介します。

目次

小田原駅からのウォーキングイベント「駅からハイキング」の概要

2026年3月1日から3月31日までの期間、JR東日本主催の「駅からハイキング」イベントとして、「歩いて発見!小田原の城下町とデザインマンホール」が開催されています。小田原駅をスタート地点とし、歴史を色濃く残す城下町の個性豊かな商店街や海の気配、そして足元に隠れたデザインマンホールを発見しながら散策できるコースです。

歩行距離は約4.9キロメートル、所要時間は約2時間で、参加費は無料となっています。受付時間は9時から16時までです。コースの大部分は平坦な舗装路のため、年齢を問わず気軽に参加できる内容です。同時開催企画として、小田原駅観光案内所では「おだわらカプセル」という参加無料の体験型企画も実施されており、ウォーキングと合わせて楽しむことでより充実した小田原体験ができます。

小田原の歴史と北条五代が築いた城下町

小田原の城下町としての歴史は、戦国時代にこの地を治めた北条氏に始まります。北条氏は小田原城を本拠に関東一円を支配し、歴代五人の当主は「北条五代」と呼ばれています。

初代の北条早雲は、1495年に小田原城へ入城しました。一介の素浪人から身を起こし、戦国大名の先駆けとなった人物として広く知られています。二代目の氏綱が関東支配の礎を築き、三代目の氏康の時代になると城下町の形態も整えられ、小田原は関東の政治・経済・文化の中心として大いに繁栄しました。この時期の小田原は「東国の都」とも称されるほどの発展を遂げたとされています。

四代氏政と五代氏直の時代には、天下統一を進める豊臣秀吉との対決が迫っていました。北条氏は秀吉軍の攻撃に備えて、町全体を取り囲む巨大な「総構(そうがまえ)」を築きました。しかし天正18年(1590年)、約18万ともいわれる豊臣秀吉の大軍に包囲され、約100日間の籠城戦の末に開城し、北条氏は滅亡しました。

その後、江戸時代には東海道の宿場町として、また箱根越えの拠点として再び栄えました。この歴史の重層性が、現在の小田原の城下町としての深い魅力を形作っています。

小田原城の見どころとウォーキングのハイライト

小田原のウォーキングで最も重要なスポットが、まちのシンボルである小田原城です。小田原駅から徒歩約10分の小田原城址公園内に、復元された天守閣がそびえ立っています。

天守閣の内部は博物館として公開されており、複数の展示室で小田原の歴史や戦国大名の足跡、美術工芸品などを見学できます。映像を活用したわかりやすい歴史・文化の解説が好評を得ています。最上階の展望デッキからは相模湾が一望でき、天気の良い日には房総半島まで見渡すことができます。まさに小田原ウォーキングのハイライトといえるでしょう。

営業時間は9時から17時で、入館は16時30分までです。6月から8月の土日祝日は18時まで延長されます。休館日は12月第2水曜日と12月31日から1月1日です。2026年3月1日からは新料金が適用され、天守閣入館券でSAMURAI館にも入館できるようになりました。

天守閣の手前にある銅門(あかがねもん)も見逃せないスポットです。古絵図をもとに伝統工法で復元されたこの門は、威厳に満ちた美しい門構えで、城下町の風格を今に伝えています。銅門の先にある「小田原城NINJA館」は、戦国時代に北条氏を陰で支えたと言われる風魔忍者をモチーフにした体験型施設で、忍者の存在や技について楽しく学ぶことができます。家族連れにも人気のスポットです。

小田原城址公園内には桜や梅、花菖蒲など四季折々の花が楽しめる庭園もあり、散策だけでも十分に楽しめる場所となっています。

総構(そうがまえ)の遺構を歩く歴史体験

小田原城の見どころの中でも歴史ファンに特に注目されているのが、総構の遺構です。総構とは、北条氏が豊臣秀吉との合戦に備えて天正18年(1590年)までに築いた、小田原城と城下町全体を囲む総距離約9キロメートルにも及ぶ大規模な堀と土塁による防御施設のことです。

この総構の規模は当時としては破格のもので、天下統一を目前にした秀吉が約15万の大軍をもってしても直接攻めることができず、約3ヶ月もの持久戦を強いられました。参陣した各地の武将たちにも大きな影響を与え、多くの武将がその後の居城に総構を築いたとされています。小田原の総構は、日本の城郭建築や都市構造に大きく影響を与えた歴史的に重要な遺構です。

現在も市内各所に総構の名残を示す堀や土塁の痕跡が残されています。散策路として整備された「小峯御鐘ノ台大堀切東堀」では、堀底を実際に歩くことができ、戦国時代の防御施設のスケールを体感できます。「稲荷森」は総構の中でも最も良好に遺構が残っている場所のひとつで、堀の深さは約10メートルにもおよびます。竹林の中に幻想的な雰囲気で遺構が残っており、戦国時代にタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。そのほか「早川口遺構」や「蓮上院土塁」など、市内各所に総構の痕跡が点在しており、これらを巡るウォーキングコースも設定されています。

小田原のデザインマンホール全種類とその魅力

小田原市は全国でも特に多彩なデザインマンホールが設置されているまちとして知られています。令和2年(2020年)4月1日から「小田原市デザインマンホール蓋設置事業」を開始し、自由なデザインのマンホール蓋を観光資源としてまちなかに配置しています。城下町の歴史や文化をテーマにしたものから人気アニメとのコラボデザインまで、多彩なマンホールが設置されており、ウォーキングをしながら足元のアートを探す楽しみが加わりました。

北条五代マンホールは、ダイヤ街商店街などに設置されており、歴代当主五人のイラストが描かれています。北条早雲、氏綱、氏康、氏政、氏直のそれぞれの個性を表現したデザインは、城下町の歴史を足元から伝える役割を果たしています。

小田原城と小田原ちょうちんマンホールは、小田原城址公園内の小田原郷土文化館の横に設置されています。小田原の二大シンボルを組み合わせたデザインで、観光客にも人気が高いです。

小田原駅デザインマンホールは、小田原駅周辺に設置されており、駅舎のイラストが描かれたマンホール蓋が散策の出発点や帰着点で訪れる人を出迎えてくれます。

ガンダムマンホールは、小田原市が「機動戦士ガンダム」の生みの親である富野由悠季監督の出身地であることから、ガンダムマンホールプロジェクトの第1号に選定されました。2021年8月1日から「ガンダム」と「シャア専用ズゴック」の2種類のデザインマンホール蓋が市内に設置されています。ガンダムのマンホールは小田原市栄町のダイヤ街商店街に、シャア専用ズゴックのマンホールは小田原市早川に設置されています。富野由悠季監督は小田原ふるさと大使にも就任しており、小田原とガンダムの縁は深いです。

MFゴーストマンホールは、カーレース漫画・アニメ「MFゴースト」とのタイアップにより、小田原駅周辺に全5種類が設置されています。小田原出身のドライバー相葉瞬とその愛車GT-Rとともに、小田原城や北條早雲公像が描かれたデザインが特徴的です。

鉄道開業150周年記念マンホールは、鉄道開業150周年となった2022年にJR東日本とのコラボレーションにより設置されました。E257系の特急踊り子が描かれたデザインで、鉄道ファンにとっても見逃せないスポットとなっています。

姉妹都市カラーデザインマンホールは、小田原かまぼこ通り内に設置されています。戦国時代に北条三兄弟(氏政、氏照、氏邦)がそれぞれ治めた縁から姉妹都市盟約を結んでいる小田原市、東京都八王子市、埼玉県寄居町のカラーデザインマンホール蓋が並んでおり、歴史的なつながりを感じさせます。

主なデザインマンホールの設置場所とマンホールカード配布場所は以下の通りです。

デザイン設置場所マンホールカード配布場所
ガンダムダイヤ街商店街(栄町)小田原市観光交流センター
シャア専用ズゴック小田原市早川小田原市観光交流センター
MFゴースト(全5種類)小田原駅周辺常盤木門(SAMURAI館)
北条五代ダイヤ街商店街ほか
小田原城と小田原ちょうちん小田原城址公園内
姉妹都市カラーデザインかまぼこ通り内

デザインマンホールの設置場所は、小田原駅東口ロータリー内、駅東口交番前、ダイヤ街、ミナカ前、おしゃれ横丁など主要な商業施設や観光スポットの周辺に集中しており、ウォーキングの途中で効率よく巡ることができます。

小田原駅周辺の個性豊かな商店街を歩く

小田原駅を出発すると、すぐに個性豊かな商店街が広がっています。城下町の風情を残しながらも現代的な魅力も兼ね備えたこれらの商店街は、ウォーキングの楽しみを一層豊かにしてくれます。

ダイヤ街商店街は、小田原駅東口からすぐの場所にあります。北条五代のデザインマンホールやガンダムマンホールが設置されている、マンホールファン必訪のスポットです。アーケード付きの商店街なので、天候を気にせず散策できるのも嬉しいポイントです。

おしゃれ横丁は、昔ながらの小田原の風情を感じられる路地裏の商店街です。個性的な店舗が軒を連ね、歩くたびに新しい発見があります。デザインマンホールもこのエリアに設置されています。

かまぼこ通りで楽しむ小田原の食文化

小田原市本町の旧東海道と千度小路一帯は「かまぼこ通り」と呼ばれ、かまぼこを中心とした水産加工品や干物などを販売する店舗が約30軒も軒を連ねています。江戸から明治期の風情を再現した通りは、ノスタルジックな雰囲気が漂い、散策そのものが楽しい場所です。相模湾沿いの小田原は豊富な漁場に恵まれ、かまぼこや干物、削り節などの水産加工業の集積地として古くから栄えてきました。

「鱗吉(うろこき)」は、天明元年(1781年)創業の老舗かまぼこ店で、小田原かまぼこ店の中でも最も古い歴史を持つ店舗のひとつです。食べ歩きができる練りものをはじめ、地酒や小田原おでんが楽しめます。足湯付きテーブルもあり、ゆったりと小田原グルメを堪能できるのが魅力です。

「籠清(かごせい)」も小田原かまぼこの代表的な老舗で、重厚感のある日本家屋の建物が歴史を物語っています。200年以上にわたって受け継がれてきた伝統的な製法を守り続け、品質にこだわったかまぼこを提供しています。

「山上蒲鉾店」は原材料の魚はもちろん、使用する水にもこだわり、シンプルでおいしいかまぼこを作り続けている老舗です。魚の旨みをしっかりと活かした、ふっくらとした食感と風味豊かな味わいが楽しめます。店舗の向かいには「CAFE & RESTAURANT やまじょう」があり、海を眺めながらヘルシーなかまぼこ料理を楽しめると、2021年のオープン以来話題を集めています。

食べ歩きにぴったりの揚げかまぼこなどは店先で購入してそのまま食べることができますが、歩いてすぐの海辺に出て食べるのもおすすめです。休日でもそれほど混雑しないため、のんびりと散策を楽しめるのもかまぼこ通りの良いところです。

ミナカ小田原は駅直結の新しいランドマーク

ウォーキングの出発前や帰着後に立ち寄りたいのが、小田原駅直結の複合商業施設「ミナカ小田原」です。地上14階建てのタワー棟と、江戸情緒を再現した「小田原新城下町」から構成されるこの施設は、小田原の新しいランドマークとなっています。

タワー棟には全174室のホテル「天成園小田原駅 別館」が入居しており、大浴場では箱根湯本の天然温泉を楽しむことができます。ウォーキングの疲れを癒すのにぴったりの施設です。3階の「西湘フードスタジアム」には地元の人気飲食店が10店舗入っており、昼も夜も小田原グルメを楽しめます。同じフロアの「ちょうちん横丁」ではこだわりのお酒を提供しています。「小田原新城下町」には小田原・箱根の名産品やグルメなどを堪能できる約20店舗が入店しており、お土産探しにも最適です。

特に注目したいのが展望足湯庭園で、箱根湯本の天然温泉に足を浸しながら、小田原城天守閣展望デッキとほぼ同じ高さからの眺望を無料で楽しむことができます。ウォーキングで歩き疲れた足を温泉で癒しながら絶景を眺める、贅沢なひとときを過ごせます。「映画二宮金次郎夫婦像」が見守る金次郎広場では多彩なイベントが実施されており、賑わいの拠点となっています。ミナカ小田原にはこのほかにも図書館、子育て支援センター、各種クリニックなど生活に密着した施設も充実しており、観光客だけでなく地元の人々にも愛されています。

報徳二宮神社で学問の神様に参拝する

小田原城址公園の一角にある報徳二宮神社は、小田原が生んだ偉人・二宮尊徳(金次郎)を祀る由緒ある神社です。明治27年(1894年)の創建で、学問の神様として広く親しまれています。

見どころのひとつが、昭和3年に昭和天皇即位御大礼記念として寄進されたブロンズ製の二宮金次郎像です。「薪を背負って歩きながら本を読む」姿で知られるこの像は、かつて全国の小学校に向けて約1000体が制作されましたが、現在残っているのはこの報徳二宮神社にある1体だけだとされています。歴史的にも大変貴重なものです。

2017年には神社の創建120周年を記念して大鳥居が建立されました。かつて小田原城主が植えたとされる樹齢300年の大杉を御用材として使用し、小田原の木に携わる職人たちが約3年の歳月をかけて完成させたものです。木の温もりを感じる美しい鳥居は一見の価値があります。

御利益としては学業成就をはじめ、開運や良縁を求めて多くの参拝者が訪れています。結婚式を挙げることもでき、厄祓いなどの御祈祷も受けることができます。境内の「杜のひろば」にはカフェが2軒あり、散策の途中に一休みするのにちょうど良い場所です。緑豊かな境内で、小田原ゆかりの偉人に思いを馳せながらのひとときは、ウォーキングの良いアクセントになるでしょう。アクセスはJR小田原駅から徒歩約15分で、小田原城址公園内にあるため天守閣の見学と合わせて訪れるのが効率的です。

御幸の浜で海辺のウォーキングを満喫する

小田原のウォーキングコースには城下町だけでなく海辺の散策も含まれています。小田原駅から徒歩約20分、小田原城からは徒歩約10分の場所にある御幸の浜は、まちの中心部からほど近い場所にありながら、美しい海岸の景色を楽しめるスポットです。

「御幸の浜」という名前は、明治6年(1873年)に明治天皇と皇后が行幸啓の際にこの浜辺で地引網をご覧になったことに由来しています。晴れた日には伊豆半島や三浦半島、さらには房総半島まで見渡すことができ、小田原を代表する絶景のひとつに数えられています。

特に有名なのが「海へと続くトンネル」です。薄暗いトンネルを抜けると目の前に広がる海の景色は、まるで輝く海を切り取った絵画のようだと評されています。海岸沿いには同様のトンネルが23ヶ所も存在するとのことで、それぞれのトンネルから見える景色の違いを楽しむのも一興です。浜辺はやや粗めの砂と丸みを帯びた小石が広がっており、シーグラスや貝殻なども見つけることができ、ビーチコーミングを楽しむ人の姿も見られます。

1月1日には元旦初日の出のスポットとして多くの人が訪れ、夏場には海水浴場としても賑わいます。かまぼこ通りで購入した食べ歩きグルメを片手に、海を眺めながらひと休みするのもおすすめの過ごし方です。潮風を感じながらの散策は、城下町歩きとはまた違った小田原の魅力を発見させてくれるでしょう。

北条氏政・氏照の墓所は駅近くの隠れた歴史スポット

小田原駅から歩いてわずか5分ほど、おしゃれ横丁のT字路付近に、北条氏政・氏照の墓所がひっそりと佇んでいます。小田原市指定史跡に指定されているこの墓所は、ウォーキングの序盤に立ち寄れる歴史スポットです。

北条氏政は北条四代の当主であり、氏照は氏政の弟で八王子城など5つの支城の城主を務めた人物です。天正18年(1590年)、豊臣秀吉の小田原攻めによって小田原城が落城した際、氏政と氏照は自刃しました。両者の遺骨は、この場所にあった伝心庵に葬られたとされています。

墓所には五輪塔や笠塔婆型墓碑、石灯籠が並び、氏政・氏照がこの石の上で自害したと伝わる「生害石」も残されています。墓所は長い間放置されていた時期もありましたが、稲葉氏が小田原城主の時代に北条氏の追福のため作り直されました。その後、関東大震災で一度は埋没したものの、翌年に地元の有志によって復興されたという歴史を持っています。

この墓所にはユニークな見どころがあります。墓所に置かれている2つの箱の中には鈴が入っており、「幸せの鈴」と呼ばれています。願いをかけて鈴を持ち帰り、願いがかなったら返しに来るという習慣があり、高校生や若者にも人気のパワースポットとなっています。戦国時代の悲劇の地が、現代では人々に幸せを届ける場所になっているというのも、歴史の不思議な巡り合わせです。

小田原ちょうちんは城下町を象徴する伝統工芸品

小田原を代表する伝統工芸品のひとつが「小田原ちょうちん」です。城下町を歩いていると至る所で提灯のモチーフを目にすることができ、デザインマンホールにも小田原ちょうちんが描かれたものがあります。まさに小田原のシンボルといえる存在です。

小田原ちょうちんの歴史は江戸時代中期にさかのぼります。小田原の提灯職人である甚左衛門が考案したとされ、東海道を旅する人々が箱根越えの際に携帯しやすいよう工夫されたものです。使わないときは蛇腹をたたんでコンパクトに収め、懐や袂にすっぽりしまえるという画期的な構造が特徴です。

小田原ちょうちんには「三徳」と呼ばれる3つの優れた特長があります。第一に、上下のふた(まげし)が大雄山最乗寺の霊木で作られているため、道中の魔よけになるとされました。第二に、折り畳むと懐中に入るサイズになり携帯に便利でした。第三に、中骨の竹ひごが平たいため和紙との接着面が広くて剥がれにくく、雨や霧にも強いという実用的な利点がありました。これらの特長から、箱根越えの旅人たちに重宝され、小田原を代表する名物として広く知られるようになりました。

現在では実用品というよりも郷土愛のシンボルとして親しまれており、小田原駅のコンコースには大きな小田原ちょうちんが飾られて訪れる人を出迎えています。ミニチュアサイズの小田原ちょうちんは手軽に購入できるお土産としても人気があります。小田原にはこのほかにも小田原漆器や箱根寄木細工、小田原鋳物など伝統工芸品が数多く存在しており、城下町として栄えた歴史の中で職人たちの技術が磨かれ、受け継がれてきた証でもあります。ウォーキングの途中で伝統工芸品の店舗を訪れ、職人技に触れてみるのも城下町散策ならではの楽しみ方です。

マンホールカードの収集でウォーキングの楽しみが広がる

デザインマンホールの楽しみをさらに広げてくれるのがマンホールカードの収集です。マンホールカードとは、全国各地の特色あるデザインマンホール蓋をカードにしたもので、現地の配布場所でのみ手に入る限定アイテムです。

小田原市では複数種類のマンホールカードが配布されています。ガンダムデザインのマンホールカードは小田原市観光交流センターで、MFゴースト関連のマンホールカードは小田原城址公園の常盤木門(SAMURAI館)で配布されています。マンホールカードは基本的に1人1枚の配布で、無料で入手できます。ただし在庫がなくなり次第終了となる場合もあるため、確実に入手したい場合は早めの時間帯に配布場所を訪れることをおすすめします。

全国のマンホールカードを収集しているコレクターにとっても、小田原はガンダムやMFゴーストなど人気作品のカードが手に入る注目の収集スポットとなっています。ウォーキングを楽しみながらカードも集められるので、一石二鳥の楽しみ方ができます。

小田原のおすすめウォーキングコースの全体像

ここまで紹介してきたスポットを効率よく巡る、おすすめのウォーキングコースをご紹介します。小田原駅を起点に約4から5キロメートル、所要時間約2から3時間のコースです。

まず小田原駅東口を出発し、ミナカ小田原を眺めながらダイヤ街商店街に入ります。ここではガンダムマンホールや北条五代のデザインマンホールを探しながら商店街を散策します。次におしゃれ横丁を通り抜けて小田原城址公園方面へ向かいます。途中の足元にもデザインマンホールが隠れているので、注意深く地面を見ながら歩くのがポイントです。

小田原城址公園に到着したら銅門をくぐり天守閣を見学します。天守閣からの眺望を堪能したら、NINJA館にも立ち寄ってみましょう。城址公園内の報徳二宮神社を参拝した後は御幸の浜方面へ足を延ばし、海辺の景色と潮風を楽しみ、「海へと続くトンネル」からの絶景を眺めます。

海岸沿いを歩いてかまぼこ通りへ向かい、老舗のかまぼこ店で食べ歩きを楽しみます。姉妹都市のカラーデザインマンホールもこのエリアにあるので忘れずにチェックしましょう。最後に小田原駅に戻り、ミナカ小田原の展望足湯庭園で歩き疲れた足を癒して、ウォーキングのフィナーレとします。このコースは基本的に平坦な道が多く、年齢を問わず楽しめる内容です。ただし総構の遺構を巡りたい場合はアップダウンのある道も含まれるため、体力と時間に余裕を持って計画することをおすすめします。

小田原ウォーキングを快適に楽しむためのアクセスとアドバイス

小田原でのウォーキングをより快適に楽しむための情報をまとめます。

服装については歩きやすいスニーカーを用意するのがおすすめです。コースの大部分は舗装された道ですが、総構の遺構を巡る場合や御幸の浜の海岸を歩く場合は砂利道や砂地もあります。小田原は海に近いため風が強い日もあるので、季節に応じた防寒・防風対策をしておくと安心です。

小田原駅へのアクセスは以下の通りです。

出発地路線所要時間
東京駅東海道新幹線約35分
東京駅JR東海道線約80分
新宿駅小田急ロマンスカー約70分

小田原駅にはJR東海道線、JR東海道新幹線、小田急線、箱根登山鉄道、大雄山線が乗り入れるターミナル駅で、東京方面からのアクセスも良好です。日帰りのウォーキングにも十分対応できます。

食事についてはかまぼこ通りでの食べ歩きのほか、ミナカ小田原のレストラン街や駅周辺の飲食店も充実しています。小田原は海の幸が豊富なまちなので、新鮮な魚介類を使った料理もぜひ味わいたいところです。デザインマンホールを効率よく見つけるためには、事前に小田原市の公式サイトで設置場所を確認しておくのがおすすめです。スマートフォンで地図を見ながら歩けば、見逃しを防ぐことができます。

城下町おだわらツーデーマーチも注目のウォーキングイベント

小田原では毎年、大規模なウォーキングイベント「城下町おだわらツーデーマーチ」が開催されています。2025年には第25回を迎えた歴史あるイベントです。小田原市内のさまざまなコースを2日間にわたって歩く市民参加型のウォーキング大会で、城下町の歴史や自然、文化を楽しみながら健康づくりを促進することを目的としています。毎年多くの参加者が全国各地から集まり、小田原の魅力を歩いて体感しています。小田原市はこのツーデーマーチ以外にも市内に複数のウォーキングコースを設定しており、公式サイトで詳細なマップやコース情報を提供しています。ウォーキングを通じた健康づくりとまちの活性化に力を入れている自治体のひとつです。

小田原は、戦国時代の北条五代の歴史から江戸時代の宿場町としての賑わい、そして現代の観光都市としての発展まで、何層にも重なる歴史と文化が息づくまちです。小田原駅を起点としたウォーキングでは、天守閣からの絶景、歴史ある商店街での食べ歩き、海辺の散策、そして足元のデザインマンホール探しと、実に多彩な楽しみが待っています。特にデザインマンホールは、ガンダムやMFゴースト、北条五代、鉄道開業記念など、バラエティに富んだデザインが次々と追加されており、訪れるたびに新しい発見があります。約4.9キロメートル、約2時間のウォーキングコースは、歴史好きの方からアニメファン、グルメ好きの方まで幅広く楽しめる内容です。小田原駅からすぐに始まる城下町散策は、気軽な日帰り旅行にもぴったりです。次の休日にはぜひ小田原を訪れて、城下町の歴史とデザインマンホールの魅力を自分の足で発見してみてはいかがでしょうか。

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