関東ふれあいの道とは、首都圏自然歩道とも呼ばれ、一都六県をぐるりと一周する総延長約1,799キロメートル、全160コースからなる長距離自然歩道です。各コースは10キロメートル前後の日帰りウォーキングコースとして設計されており、起終点では鉄道やバスなどの公共交通機関を利用できるよう配慮されています。東京都八王子市高尾山麓の「梅の木平」を起終点として、高尾山から奥多摩、秩父、妙義山、太平山、筑波山、霞ヶ浦、九十九里浜、房総、三浦半島、丹沢までを結ぶこの道は、美しい自然を楽しむだけでなく、田園風景、歴史や文化遺産にもふれあうことができる魅力的なルートとなっています。この記事では、関東ふれあいの道の概要から各都県のおすすめコース、初心者向けの歩き方、踏破認定制度、装備や季節ごとの注意点まで、日帰りウォーキングを楽しむために必要な情報を詳しくお伝えします。

関東ふれあいの道(首都圏自然歩道)とは
関東ふれあいの道は、環境省の長距離自然歩道構想に基づき整備された自然歩道です。環境省が昭和57年から整備を開始し、昭和63年に整備が完了しました。東京都、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県、神奈川県の一都六県を通過するこの道は、より多くの人々が利用できるよう、10キロメートル前後に区切った日帰りコースを全160コース設定しています。
この自然歩道が通過する自然公園は非常に多彩です。秩父多摩甲斐国立公園と日光国立公園の2つの国立公園を通過するほか、明治の森高尾国定公園、妙義荒船佐久高原国定公園、水郷筑波国定公園、南房総国定公園、丹沢大山国定公園の5つの国定公園も通過しており、日本を代表する美しい自然環境の中を歩くことができます。
各都県のコース数と総延長の比較
関東ふれあいの道は一都六県にまたがっており、それぞれの地域で異なる特色を持つコースが設定されています。
| 都県名 | コース数 | 延長 |
|---|---|---|
| 東京都 | 7コース | 約74.4km |
| 埼玉県 | 13コース | 約155.5km |
| 群馬県 | 35コース(うち1コースは連絡コース) | 約355km |
| 栃木県 | 32コース(他に4本の連絡コース) | 約389km |
| 茨城県 | 18コース | 約255km |
| 千葉県 | 29コース | 約300km |
| 神奈川県 | 17コース | 197.2km(実際に歩く区間は153.9km) |
東京都は7コースと最も少なく、整備状況も良好なため、初めて関東ふれあいの道に挑戦する方には東京都コースから始めることがおすすめです。一方、栃木県は32コースで延長約389キロメートルと最長であり、踏破には相応の時間と体力が必要となります。
東京都のコース紹介
東京都内を走るコースは7コースで、一都六県の中で最も少なく、また歩きやすく整備されているのが特徴です。起点の八王子市梅の木平から、ゆるやかな起伏の続く都県境尾根を経て、奥多摩山地を南から北へ横断する変化に富んだルートとなっています。
コース1「湖のみち」の魅力
関東ふれあいの道の出発点となるコースです。都県境尾根から見え隠れする津久井湖や相模川の景色を楽しみながら歩くことができます。小仏城山山頂からは相模湖、丹沢の山々、富士山などの眺望がすばらしく、天気の良い日には絶景を堪能できます。高尾山周辺は都心からのアクセスも良好で、日帰りウォーキングの入門として最適なコースといえます。
コース2「鳥のみち」でバードウォッチング
高尾山口駅から高尾山、小仏峠、景信山を経て陣馬山、陣馬高原下バス停へ至るコースです。景信山から陣馬山に至る周辺一帯は生息する野鳥の種類も多く、バードウォッチングを楽しむことができます。陣馬山頂は広々とした高原風の山頂で、360度のパノラマが広がり、富士山はもちろん奥多摩の山々や相模湾まで見渡せます。山頂には白馬の像がシンボルとして立っており、3軒の茶店で休憩することもできます。
コース3「富士見のみち」で桜と富士山の共演
陣馬高原下バス停から生藤山、三国峠を経て上川乗バス停へ至るコースです。和田峠から笹尾根を辿るこのコースでは、美しい新緑や鮮やかな黄葉の中から望む富士山の展望がみごとです。特に生藤山から三国山、佐野川峠に抜ける道は、桜の季節には富士山と桜の共演を楽しむことができ、春のハイキングに人気のルートとなっています。
コース4からコース7の特徴
コース4「歴史のみち」は、上川乗バス停から浅間嶺、払沢の滝を経て北秋川橋へ至るコースで、歴史的な史跡や文化財に触れながら歩くことができます。コース5「鍾乳洞と滝のみち」は、北秋川橋から富士見台、大岳鍾乳洞を経て上養沢バス停へ至るコースで、鍾乳洞や滝など自然の造形美を楽しむことができます。コース6「杉の木陰のみち」は、上養沢バス停から日の出山、御岳山を経てJR御嶽駅へ至るコースで、四季を問わず多くのハイカーに親しまれています。コース7「山草のみち」は御嶽駅から惣岳山、岩茸石山、棒ノ折山を経て上日向へ至るコースで、このコースで東京都から埼玉県へと引き継がれます。
御岳山の魅力と見どころ
御岳山は標高929メートルで、東京の奥座敷・奥多摩に位置する初心者でも日帰りで手軽に登ることができる山です。古くから信仰の山として栄えており、山頂付近には武蔵御嶽神社が鎮座しています。表参道には宿坊や茶屋が並び、登山というよりも「山の町歩き」に近い雰囲気も味わえるのが特徴です。
ケーブルカーで手軽にアクセス
御岳登山鉄道のケーブルカーを利用すれば、標高842メートルの御岳山駅まで一気に到達できます。山頂との標高差は100メートルにも満たず、最短コースであれば約30分で登頂できます。ケーブルカー乗り場はJR御嶽駅からバス約10分の滝本駅で、標高407メートルの御岳山中腹にあります。ここから御岳山駅まで片道約6分で結んでいます。
ロックガーデンの渓谷美
原生林や岩の間を渓流が流れ、見事な渓谷美が堪能できる七代の滝から綾広の滝にかけての一帯をロックガーデンと呼びます。約1.5キロメートルのコースを四季の自然を楽しみながらハイキングでき、苔むした岩場や深い緑に抱かれた幽谷の世界が広がる人気のハイキングコースとなっています。
関東一の霊山を巡るハイキングコース
関東一の霊山・御岳山を巡るハイキングコースは全長約8キロメートル、所要時間約3時間30分です。山頂に佇む武蔵御嶽神社やレンゲショウマ群生地、巨木、ロックガーデンなど見どころが多く、充実した山歩きを楽しむことができます。長尾平はその名の通り広く開けた絶景ポイントで、広場には木のテーブルと椅子が設置され、ランチやお茶をのんびり楽しむことができます。展望台からは日の出山や麻生山が目の前に迫り、天気が良いと東京スカイツリーまで見通すことができます。
大岳山への縦走と奥多摩むかし道
さらに足を伸ばすと、標高1,266メートルの大岳山へ向かうことができます。道中には天狗の腰掛け杉や綾広の滝、ロックガーデンなど見どころも多く、自然と信仰が融合した静かな山歩きを堪能できます。JR奥多摩駅前から奥多摩湖まで続く奥多摩むかしみち(旧青梅街道)は、かつて栄えた宿場町や山道を進むルートで、江戸時代には馬や徒歩で多くの人が通ったこの道には、昔のままの地蔵尊や馬頭観音など歴史的な名所が点在しています。
棒ノ折山(棒ノ嶺)登山コース
棒ノ折山は埼玉・奥武蔵と東京・奥多摩の境界に位置する標高969メートルの山で、棒ノ嶺と呼ぶこともあります。清流が足元を流れる沢歩きをはじめ、迫力あるゴルジュ帯の通過、鎖場や岩場歩き、心臓破りの急登など、変化に富んだ登山道が印象的な山です。標高差は700メートル以上あります。
白谷沢コースで沢登り気分を満喫
埼玉側は奥武蔵の山らしい明るい雑木林が多く、白谷沢を遡るコースは滝の脇や岩壁が切り立つ谷を通り、暑い時期には清涼感に溢れます。関東ふれあいの道の一般登山道ながら沢登り気分を味わえるコースとして人気が高いです。急流が岩壁を深く切り裂いたゴルジュ帯の岩場・鎖場ではなんちゃって沢登り気分を楽しめます。
アクセスは西武池袋線「飯能駅」から路線バスでおよそ40分の「ノーラ名栗・さわらびの湯」バス停で下車します。バス停のすぐそばには売店や清潔なトイレもあり、登山前の準備に便利です。白谷沢登山口から山頂を経て北東尾根を下る周回コースの場合、休憩を含めて約5時間45分が目安で、登りは白谷沢から山頂までおよそ3時間、下りは北東尾根を経て約1時間30分ほどかかります。
おすすめの時期と山頂からの展望
おすすめの時期は、4月中旬から5月上旬の新緑時期と11月中旬から下旬の紅葉時期です。雑木林と渓谷の美しさを堪能できます。1年を通して登ることができますが、春には山桜が咲き山頂からの景色とあわせて楽しめます。秋は紅葉で山全体が色づき、特に人気のシーズンです。夏は沢沿いの涼しさが魅力で、冬は凍結や積雪に注意が必要です。
山頂は広々と開けていて、日光連山、奥武蔵の山々のほか、赤城山や谷川岳、筑波山まで見渡すことができる展望が魅力です。下山後は有間渓谷につつまれるように建つ「さわらびの湯」で、地元の西川材がふんだんに使われた館内でハイキングの疲れを温泉の湯で流すことができます。
白谷沢利用時の注意点
白谷沢を利用する場合、雨天後の増水、また冬季における沢沿いの道の凍結には十分注意が必要です。登山慣れしていない場合は下りには使用しない方が安心です。
神奈川県のコース紹介
神奈川県コースは、三浦半島から湘南海岸を通り、大磯から北上して丹沢山麓、峯の薬師を通って起点の東京都と結ぶ、延長197.2キロメートル、17コースが設定されています。湘南・三浦エリアとして設定されているコース1から10の一部と15、丹沢大山エリアとして設定されているコース10の一部から12と16、17に分かれています。
コース1「三浦・岩礁のみち」で絶景ハイキング
距離は10.3キロメートル、所要時間は約3時間です。三浦半島の先端部、海に沿って歩くハイキングコースで、絶景ポイントが多く、岩場あり、丘陵地帯ありと変化に富んだ海沿いのロングハイクを楽しむことができます。間口漁港から湾をまわって海岸を行くと、県の景勝50選のひとつである剱崎があり、断崖の上には剱埼灯台が立っています。さらに進むと白浜毘沙門天、毘沙門天洞窟、千畳敷、盗人狩などの見どころがあります。浦賀水道や房総半島の山並みを眺め、磯遊びを楽しみながらのハイキングが楽しめます。
三浦半島の魅力あふれるコース群
コース2「油壺・入江のみち」は、マグロの水揚げで有名な三崎漁港からヨットハーバーのある油壺まで、静かな入江と丘陵地帯を歩くコースです。コース3「荒崎・潮騒のみち」は、荒崎の岩礁に砕ける白波と和田長浜の砂浜が対照的な、相模湾の海岸をたどるコースです。コース4「大楠山のみち」は、360度大展望の開ける三浦半島最高峰・大楠山登山と、はるかに富士や伊豆の山並みを望む相模湾を楽しめ、海と山の両方を楽しめるコースとして人気があります。コース5「鎌倉のみち」は、若宮大路から由比ヶ浜、稲村ヶ崎、七里ヶ浜、江の島と、古都鎌倉の海の名所をたどるコースで、歴史と自然の両方を楽しむことができます。
丹沢大山エリアの見どころ
丹沢大山エリアには、コース10の一部から12、16、17が含まれています。丹沢山地の東端に位置する大山は標高1252メートルで、古くから信仰の対象として親しまれてきました。ピラミッド型の美しい山容を見せる大山の山頂からは、南側に江の島、相模湾、三浦半島、伊豆半島、遠くには房総半島までが見渡せ、山側には丹沢山塊の美しい山並みと富士山の姿を仰ぐことができます。
埼玉県のコース紹介
埼玉県のコースは、東京都との境である棒ノ嶺から始まり、奥武蔵、黒山を通り秩父地方を北上し、三波石峡を通って群馬県と結ぶ、延長約155.5キロメートル、13コースが設定されています。
秩父エリアの見どころ
秩父盆地を眺めるみちは、皆野町風戸入口バス停から破風山を経て札立峠を通り水潜寺に至る家族向きのコースです。アクセスは秩父鉄道皆野駅からバスで風戸入口下車、または同駅からバスで札所前下車となります。将門伝説を訪ねるみちは、西門平バス停から城峯山を経て登仙橋バス停へ至るコースで、歴史的な伝説にまつわるスポットを巡ることができます。下久保ダムを望むみちは、登仙橋バス停から三波石峡、下久保ダム、城峯公園を経て登仙橋バス停へ戻るコースです。グリーンラインに沿ったみちは、西武秩父線吾野駅から関八州見晴台を経て白石車庫バス停へ至るコースです。高原牧場を通るみちは、白石車庫バス停から秩父高原牧場を経て長瀞駅へ至るコースで、牧場の風景を楽しみながら歩くことができます。
埼玉県コースの注意事項
埼玉県コースに関しては、令和元年台風第19号等の影響により各コースで被害が発生しました。利用の際は十分注意し、無理な登山は控えるようにしてください。また、秩父地域、飯能地域においてツキノワグマの目撃情報が相次いでおり、事故も発生しています。自然歩道を通行の際も十分に注意が必要で、クマ鈴を携帯するなどの対策をおすすめします。
千葉県のコース紹介
千葉県のコースは、香取市の水郷大橋で茨城県から引き継ぎ、史跡や文化財の多い北総、中央地帯、そして太平洋の荒波寄せる外房の海岸線、また房総丘陵の自然林や人工林を通って東京湾に達する延長約300キロメートル、29コースが設定されています。1番から26番は本線コース、27番から29番の3コースは部分的に本線から離れ、本線で拾い得ない魅力のある地域へ迂回するための支線コースとなっています。
成田エリアのコース
自然と歴史をたどるみちは、距離15.2キロメートル、所要時間3時間40分で、全国最大級の岩屋古墳をはじめ大小113基が集まる竜角寺古墳群を観察することができます。水鳥のみちでは、日本の名松百選の甚兵衛の森や印旛沼など豊かな自然を探勝でき、多くの野鳥を観察することができます。
房総エリアのコース
元清澄山コースは、東大演習林をとおり元清澄山山頂まで登る山道の多い健脚向きコースです。モミ・ツガの原生林などにおおわれ、野鳥のさえずりを楽しみながら歩くことができます。清和県民の森コースは、自然豊かな房総丘陵に広がる清和県民の森を訪れるコースで、遊歩道を進むと大滝を見ることができます。高宕山コースは、高宕山山頂まで登る山みちで、山頂の展望はすばらしく遠く富士山、筑波山などを望むことができ、石射太郎山では野生のニホンザルに出会うこともあります。九十九谷コースは、千葉県コースの中で最も距離が長く山間部を歩く健脚向きコースで、白鳥神社には房総丘陵の山並みが幾重にも連なる九十九谷を一望できる展望園地があります。鋸山コースは、深い森が続き豊富な自然を楽しみながら山歩きができ、途中には石切場の跡があり、鋸山の展望台からは東京湾、保田の町並みを眺めることができます。
栃木県のコース紹介
栃木県コースは、群馬県・茨城県コースとつながり、福島県白河市旗宿の白河の関跡で東北自然歩道と連結する、延長約389キロメートルの歩道です。日光国立公園内の庚申山から、前日光、足利、唐沢山、太平山、益子、那珂川、八溝の各県立自然公園を通っており、異なる魅力の32コースとこの他4本の連絡コースが設定されています。令和5年4月1日より、新コース「未成線『長倉線』をたどるみち」が通行可能となりました。
太平山エリアの見どころ
太平山エリアでは、大中寺の七不思議と出会えたら、太平山の桜並木で名物のだんご・やきとり・卵焼きを楽しむことができます。また、大きな恵比寿様の大前神社と自然観察、桜並木の根本山も見どころです。
群馬県のコース紹介
群馬県コースは、名勝三波石峡で埼玉県と境を接し、上毛三山と呼ばれる赤城山、榛名山、妙義山を経て、みどり市から栃木県の日光市に抜ける355キロメートル、35コース(うち1コースは連絡コース)が設定されています。さまざまな名所・旧跡を訪ね、その地域の歴史や風景、美しい自然にふれあうことができるコースは、最短コースで約3キロメートル、最長コースで約20キロメートル、標高差も数十メートルから約1,000メートルまで、歩く方のレベルに応じて楽しむことができます。桜山のみちは、保美濃山バス停から桜山バス停へ至るコースで桜の名所を通過します。山菜のみちは、秋間梅林を通過するコースです。
群馬県コースの通行止め情報
一部のコースで通行止めとなっている箇所があります。当該コースの復旧には時間を要するため、当面の間、該当コースの踏破をしていない場合でも、他の31コース(連絡コース除く)を踏破している方には、群馬県コースの踏破認定が行われます。最新の通行情報は群馬県の公式ホームページで確認することをおすすめします。
茨城県のコース紹介
茨城県のコースは、御前山から笠間県立自然公園、水郷筑波国定公園や筑波研究学園都市を経て、霞ヶ浦へ至る延長約255キロメートル、18コースが設定されています。
筑波山めぐりのコース
筑波山めぐりから旧参道へのみちは、筑波山から筑波山神社前バス停、旧梅林入口バス停、筑波梅林を経て平沢官衙入口バス停へ至るコースです。つくばエクスプレスのつくば駅から関東鉄道バスで筑波山神社またはつつじヶ丘へ行き、そこからケーブルカーまたはロープウェイで山頂駅または女体山駅へアクセスできます。
高尾山から陣馬山への縦走コース
景信山は標高727メートル、陣馬山は標高857メートルで、奥高尾の緩やかな尾根を約5時間ほど歩くコースです。このルートは「関東ふれあいの道・鳥のみち」として整備されています。高尾山から陣馬山へ至る奥高尾縦走コースは約18キロメートルあり、アップダウンはあるものの整備された道が続き、四季折々の自然を楽しみながら歩ける人気ルートです。
所要時間と難易度について
陣馬山から景信山、城山、高尾山までの縦走コースは、約6時間(休憩含めず)ほどのロングコースです。歩行距離約17キロメートル、行動時間9時間以上の登山経験者向けのコースです。高尾山から景信山、陣馬山をつなぐ縦走を楽しむ登山者も多いですが、縦走は6時間前後かかるため、帰りのバス時刻を気にしないですむ陣馬山から高尾山への南下コースがおすすめです。
景信山と陣馬山について
景信山は、東京都八王子市と神奈川県相模原市の境界に位置する標高727メートルの山です。西は陣馬山、南東は高尾山へと続く縦走路、都県界尾根のほぼ中間にあり、関東平野を一望できる山として知られています。陣馬山は東京都八王子市と神奈川県相模原市との境にあり、360度の展望が楽しめる頂上には富士山に向かっていななく白馬の像があります。広々した高原風の頂上には3軒の茶店があります。
縦走時の注意事項
道自体で難所はないのですが、途中に施設がほとんどなく距離が長いので、山歩きの装備を準備しておいた方がよいでしょう。飲み物・食べ物、雨具、地図、ライトなどが必要です。また、途中でたくさんの巻き道や分岐があります。陣馬山頂から陣馬高原下バス停へは3.2キロメートルもあり、下りでも1時間かかります。日没の時間なども考慮して計画するとよいでしょう。
踏破認定制度について
各都県コースの踏破認定
一つの都県の「関東ふれあいの道」全コースを踏破した方には、首都圏自然歩道連絡協議会から認定証と記念バッジが交付されます。認定を希望する方は、各コースに定められた撮影ポイントで、申請者自身を入れた写真を撮影してください。全コースの写真が揃いましたら、住所、氏名、年齢及びそれぞれの写真にコースの感想と撮影年月日を明記のうえ、都県の各担当課へ提出します。審査のうえ、認定証とバッジが交付されます。ピンバッジは一都六県の各担当部署から発行されるもので、直径約2センチほどのものです。記念バッジの色は各都県ごとに異なります。
全都県コースの踏破認定
一都六県の全コースを踏破された方には、全都県コース踏破認定証とバッジが交付されます。最後の都県の全コース踏破の認定申請の際に、他の都県の認定証の写しを一緒に提出してください。全都県全コース踏破認定証とバッジ(純銀製)が交付され、全都県コース踏破の際にもらえるピンバッジは直径約3センチほどの大きなものになります。
申請先について
各都県の担当窓口が異なりますので、それぞれの都県のホームページで確認することをおすすめします。東京都の場合、パンフレットの配布・郵送及び踏破証の審査・交付の窓口は、御岳インフォメーションセンターが行っています。埼玉県の場合は、埼玉県環境部みどり自然課自然ふれあい担当に送付します。
服装・装備・持ち物について
関東ふれあいの道のルートは主に山道を歩くコースです。滑りやすい路面など危険な場所もありますので、ご利用の際は十分な装備をし、無理のない計画を立てて、安全な山歩きをお楽しみください。
基本的な装備
基本的な装備として、地図、コンパス、登山靴、雨具等が必要です。ホームページから印刷したマップは、印刷する用紙サイズなどにより詳細が分かりにくいことがあります。市販の登山用地図も活用するなど、事前準備や当日の持ち物には十分注意してください。
海岸コースの場合
三浦半島などの海岸の岩場を歩くコースでは、滑りにくい靴が必要です。干潮時は通行可能ですが、高波や満潮時は通行できない場所もあります。「高波」「高潮」「波浪」の注意報及び警報が発令中は大変危険ですので、ハイキングは中止してください。
季節ごとの楽しみ方
春の見どころ
桜の季節には、太平山の桜並木、城峯公園の冬桜やツツジ、群馬県の桜山のみち、生藤山から三国山への富士山と桜の共演など、多くの見どころがあります。
秋の見どころ
和田峠から笹尾根を辿るコースでは、美しい新緑や鮮やかな黄葉の中から望む富士山の展望がみごとです。紅葉シーズンには多くのハイカーで賑わいます。
季節ごとの注意点
コースによっては、積雪時や雨による沢の増水などにより大きく難易度が変わりますので、季節、天候に十分ご留意ください。天候や体調の悪いときは無理をせず、登山中止や引き返す勇気を持ちましょう。
初心者におすすめのコース
東京都コースから始める
東京都内を走るみちは、7コースと一都六県で最も少なく、また歩きやすく整備されています。もし認定書とピンバッジが欲しいのであれば、東京都からスタートしてみるのが良いでしょう。最もコース数が少なく総距離が短いのが東京都です。
初心者向けコース例
神奈川県コース14「峯の薬師へのみち」は難易度が初心者向けで、距離7.1キロメートル、所要時間約2時間30分です。峯の薬師からは山道が多いですが、起伏はそう多くありません。道もよく整備されています。
注意が必要なコース
滝やロッククライミングのつづら岩があるコースなどは、足場が悪く急登が続き、石がごろごろ、鉄梯子などがありますので、登山未経験の方にはあまりおすすめできません。初心者から上級者向けまで様々なコースがありますので、体力や技術、経験にあったコースを選びましょう。
安全にウォーキングを楽しむために
事前準備の重要性
各都県の公式ホームページで、最新の通行情報を確認してください。台風や土砂災害によるコース変更、通行止めが発生していることがあります。また、バス路線が廃止されているコースもあり、踏破には注意を要します。
野生動物への注意
秩父地域、飯能地域においてツキノワグマの目撃情報が相次いでおり、事故も発生しています。自然歩道を通行の際も十分に注意してください。クマ鈴を携帯するなどの対策をおすすめします。
天候への配慮
天候や体調の悪いときは無理をせず、登山中止や引き返す勇気を持ちましょう。コースによっては、積雪時や雨による沢の増水などにより大きく難易度が変わります。
コースマップの入手方法
各都県の公式サイトからPDFファイルをダウンロードできます。神奈川県のコースマップは神奈川県自然環境保全センターでも提供されています。ホームページから印刷したマップは、印刷する用紙サイズなどにより詳細が分かりにくいことがありますので、市販の登山用地図も活用することをおすすめします。
関東ふれあいの道は、都心からのアクセスも良好で、日帰りで気軽に自然を楽しめる貴重なルートです。踏破認定制度もあり、全コースを踏破する達成感も魅力のひとつとなっています。初心者から上級者まで、それぞれのレベルに合ったコースを選び、安全に配慮しながら、関東の美しい自然と歴史・文化にふれあう日帰りウォーキングを楽しんでください。









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