十和田湖のウォーキングコースと遊覧船の楽しみ方まとめ

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青森県と秋田県にまたがる十和田湖では、湖畔を歩くウォーキングコースと、湖上を進む遊覧船を組み合わせて楽しむのが定番の観光スタイルです。休屋エリアの探勝路を歩けば乙女の像や十和田神社に立ち寄れますし、遊覧船に乗れば陸路からは全容をつかみにくい中山半島や御倉半島の地形を湖上からじっくり眺められます。青森県側の休屋と秋田県側の発荷峠、それぞれ異なる玄関口からアクセスできる点も、二重カルデラ湖ならではの魅力です。ここでは休屋・西湖畔・秋田県側それぞれのウォーキングコースの特徴と、遊覧船の料金や運航期間、青森・秋田両方向からの行き方まで、旅程を組むうえで役立つ情報を整理します。

目次

十和田湖は青森と秋田にまたがる周囲46キロの二重カルデラ湖

十和田湖は、青森県十和田市と秋田県鹿角郡小坂町にまたがる、周囲約46キロメートルのカルデラ湖です。約20万年前から続いた火山活動によって形成された二重式カルデラ湖で、外輪山に囲まれた地形と、中山半島・御倉半島という2つの半島が湖に突き出す独特の景観を持っています。最大水深は327メートルに達し、田沢湖に次いで日本で2番目に深い湖でもあります。

十和田八幡平国立公園の中核を担うこのエリアは、春の新緑、夏の緑と青のコントラスト、秋の紅葉、冬の静けさと、季節ごとに姿を変えます。湖畔にはウォーキングを楽しめる遊歩道が整備され、湖上からは遊覧船で景色を眺められます。青森県側の休屋エリアと、秋田県側の発荷峠・大川岱エリアでは散策コースの雰囲気が異なるため、両県にまたがる周遊プランを組みやすいのも十和田湖の特徴です。

十和田湖国立公園協会は、湖畔を特色ある5つのエリアに分けた地域別マップと、目的別に立ち寄りスポットをまとめた目的別マップを公式サイトで公開しています。エリアは大きく、青森県側の観光拠点である休屋周辺、湖の西側に広がる西湖畔、秋田県側の発荷峠・大川岱周辺などに分かれ、それぞれ遊歩道の距離や難易度、見どころが違います。滞在時間や体力に合わせてコースを選べる点は、事前に押さえておきたいポイントです。

休屋の探勝路は乙女の像まで往復1時間で歩けます

青森県側の湖畔南部に位置する休屋エリアは、宿泊施設や飲食店、土産物店が集まる十和田湖観光の拠点です。ここから続く探勝路は車も自転車も乗り入れが禁止された遊歩道で、湖畔の自然を歩きながらゆったり過ごせます。

探勝路の途中には、十和田湖のシンボルである乙女の像があります。昭和28年に十和田湖が国立公園に指定されてから15周年を記念して建立されたブロンズ像で、彫刻家であり詩人でもあった高村光太郎の最後の作品として知られています。2人の女性が向かい合う姿は湖面を背景に静かな存在感を放ち、十和田湖観光の定番の撮影スポットになっています。

休屋から乙女の像までの探勝路は平坦な道が中心で、往復でも1時間程度あれば余裕を持って歩けます。小さな子どもや年配の方でも安心して歩ける距離のため、十和田湖を初めて訪れる方の最初のウォーキングコースとしておすすめです。休屋周辺では、ガイドと一緒に朝の澄んだ空気の中を歩く休屋早朝自然散策のようなプログラムが開催されることもあり、日中とは違う静かな十和田湖に出会えます。

十和田神社の占場には湖に紙を投げ入れる占いの風習が残ります

乙女の像の近くには十和田神社があります。大同2年に坂上田村麻呂が創建したと伝わる古社で、主祭神として日本武尊が祀られ、明治の神仏分離までは水神信仰の象徴だった十和田山青龍大権現も奥の院に祀られています。深い杉並木の参道を進むと、竜神をかたどった手水舎が見えてきます。

神社に通じる開運の小道沿いには、火の神・山の神・金の神・日の神・天の岩戸・風の神を祀る6つの祠が点在しており、1つずつ巡りながら歩くのも楽しみ方の1つです。さらに奥へ進むと、願いを叶えるとされる龍神様を祀る神泉苑があり、境内近くの占場では、白紙にひねったお金やお米、宮司が供えたおより紙を湖に投げ入れる占いの風習が伝わっています。願いが叶うときは水底に沈み、叶わないときは浮いたまま波に流されるといい、ウォーキングの途中に立ち寄ると散策に厳かなアクセントが加わります。

西湖畔の遊歩道は全長5キロ、中山半島と御倉半島を一望できます

十和田湖の西側に広がる西湖畔エリアには、全長約5キロメートルの遊歩道が整備されています。ほぼ平坦な道が湖畔に沿って続くため、体力に自信がない方でも自分のペースで歩き通しやすいコースです。

この遊歩道の魅力は、歩きながら西湖、中山半島、中湖、御倉半島という十和田湖を代表する景観を立体的に見渡せる点にあります。中山半島と御倉半島は二重カルデラの内壁が湖に突き出してできた地形で、遊歩道の途中からその稜線を眺めると、火山活動が作った十和田湖の成り立ちを実感できます。ブナ林やミズナラの森を歩く区間もあり、新緑や紅葉の季節には彩りがひときわ鮮やかになります。

全区間を歩く場合は2時間から3時間程度を見ておくと安心です。途中で引き返すこともできるため、時間や体力に合わせて歩く距離を調整しながら楽しめるコースといえます。

中山半島と御倉半島は遊覧船に乗ってこそ全容がつかめます

十和田湖の中央部に突き出した中山半島は、遊歩道から間近にその姿を望めます。中山半島と御倉半島は、いずれも大規模な山体崩壊によって形成されたとされる地形で、鬱蒼とした原始の森に覆われた稜線が湖上や湖畔から神秘的に映ります。

陸路からこれらの半島を間近に眺められるビューポイントは限られているため、湖上から眺められる遊覧船に乗るのが、両半島の全容を楽しむ確実な方法です。湖畔のウォーキングで眺める景色と、遊覧船で湖上から眺める景色を組み合わせると、十和田湖の地形をより立体的に理解しながら楽しめます。

御鼻部山展望台と発荷峠展望台は紅葉の時期がずれます

十和田湖を見下ろす展望台も、散策の目的地として人気があります。青森県側にある御鼻部山展望台は、標高1010メートルの高台に位置し、十和田湖の隠れた絶景スポットとして知られています。展望台に立つと、眼下に広がる湖の全景と、それを縁取る外輪山を一望でき、よく晴れた日には中山半島と御倉半島までくっきり見渡せます。紅葉シーズンには湖の深い青と、絨毯のように広がる紅葉の森とのコントラストが見どころです。標高が高いため、湖畔よりも紅葉の時期が早く進む点には注意してください。展望台には無料駐車場とトイレのみが整備されているため、食事は事前に済ませておくと安心です。

秋田県側では、標高631メートルの発荷峠展望台が、十和田湖を見下ろす展望台の中でも随一と評される眺望を誇ります。正面には十和田湖の外輪山が連なり、その奥には南八甲田の櫛ケ峰を望めます。5月の山桜、6月の新緑、7月・8月の湖水祭り、9月・10月の紅葉と、四季折々の自然美が目の前に広がる人気スポットです。発荷峠展望台からさらに徒歩で15分ほど歩くと、日本八景の1つに数えられる紫明亭展望台にたどり着きます。ここから見る十和田湖は角度によってハートのような形に見えることで話題になっており、ウォーキングを兼ねた展望台巡りの目的地としても人気を集めています。

御鼻部山展望台と発荷峠展望台は、いずれも例年11月中旬から4月下旬にかけて積雪のため冬季閉鎖となるので、訪問を計画する際は時期に注意が必要です。

瞰湖台は夕方に訪れると遊覧船の航跡と夕日が重なります

子ノ口と休屋を結ぶ道沿いにある瞰湖台も見逃せない展望スポットです。御倉半島と中山半島に挟まれた中湖に面した絶壁の上、標高583メートルに位置し、湖内で最も深く透明度の高い中湖を一望できます。澄み切った湖面を行き交う遊覧船の航跡を眼下に眺められるのが瞰湖台ならではの魅力で、日が沈みかける夕方に訪れると、夕日に染まる湖面と遊覧船の姿が重なる景色に出会えます。後述するレンタサイクルで子ノ口から休屋方面へ走る際にも立ち寄りやすい位置にあり、ウォーキングやサイクリングの休憩ポイントとしてもおすすめです。

秋田県側の大川岱から滝ノ沢は静かな湖岸遊歩道です

十和田湖というと青森県側の休屋エリアのイメージが強いかもしれませんが、秋田県鹿角郡小坂町側にも魅力的な散策路があります。大川岱から滝ノ沢にかけての区間には湖岸遊歩道が整備されており、休屋周辺とは違った、静けさの残る自然を楽しみながら歩けます。観光客でにぎわう休屋エリアとは対照的な、落ち着いた雰囲気の中で自然と向き合いたい方には、秋田県側の散策コースが向いています。小坂町は十和田湖を「大自然が織りなす美しき国立公園」として紹介しており、町の観光サイトでも湖畔の見どころが案内されています。

奥入瀬渓流は子ノ口から石ヶ戸までが定番の部分ウォーキングです

十和田湖から流れ出す奥入瀬渓流も、あわせて訪れたい定番のウォーキングスポットです。子ノ口から焼山までおよそ14キロメートルにわたって渓流沿いに遊歩道が続き、大小さまざまな滝や苔むした岩、清流のせせらぎを間近に感じながら歩けます。全区間を歩き通すと4時間以上かかるため、十和田湖の散策とあわせて訪れる場合は、子ノ口から石ヶ戸までの区間など、体力や時間に応じて部分的に歩くプランを立てる旅行者が多いです。

途中にある石ヶ戸は奥入瀬渓流で唯一の休憩スポットです。大きな岩を巨大なカツラの木が支える様子が小屋のように見えることから、この名がついたと伝わります。売店や軽食、トイレ、駐車場が整っており、渓流ウォーキングの休憩地点として重宝します。かつて美しい女盗賊、鬼神のお松が住んでいたという伝説も残っており、歩きながら楽しめる話のタネになります。さらに焼山方面へ進むと、水の流れが3つに分かれてまた1つに合わさる三乱の流れがあり、苔むした岩が点在する渓相は奥入瀬渓流を代表する景観の1つに数えられています。十和田湖畔の散策とセットで、公共交通機関や現地発着ツアーを利用して周遊するのもおすすめです。

十和田湖遊覧船はAコースとBコースの2つが選べます

湖畔のウォーキングとあわせて体験したいのが、十和田湖遊覧船です。運航しているのは十和田観光電鉄株式会社で、静かな湖面を進みながら、原始の森をまとった二重カルデラの内壁や、中山半島・御倉半島の景観を間近に眺められます。陸路からは全容を見渡しにくいこれらの地形も、湖上からであれば立体的に捉えられ、ウォーキングだけでは味わえない魅力を体感できます。

遊覧船には主に2つのコースがあります。休屋から子ノ口まで湖を横断するように進む片道コースのAコースと、御倉半島・中山半島めぐりとも呼ばれ、休屋を発着点として湖の中央部をぐるりとめぐる周遊コースのBコースです。表にまとめると、以下のようになります。

コース区間特徴所要時間
Aコース休屋から子ノ口湖を横断する片道コース約50分
Bコース休屋から休屋御倉半島・中山半島をめぐる周遊コース約50分

いずれのコースも所要時間は約50分となっており、湖の景色をじっくり楽しめる長さに設定されています。

料金は大人1650円、運航は11月中旬から4月下旬まで運休します

料金の目安は、大人1650円、小人880円です。より優雅なひとときを過ごしたい場合は、展望室にあたるグリーン室を利用することもでき、その場合は別途料金がかかります。運航時間は8時30分から17時までですが、便によって出航時刻が異なるため、事前に公式サイトの時刻表を確認しておくと安心です。

運航期間にも注意が必要です。十和田湖遊覧船は通年運航ではなく、例年11月中旬から翌年4月下旬にかけては冬季運休となります。紅葉シーズンや夏の行楽シーズンは多くの観光客でにぎわうため、繁忙期に訪れる場合は時間に余裕を持って乗り場に向かいましょう。最新のシーズン運航時刻表は、十和田観光電鉄の公式サイトで随時公開されているため、旅行の直前に確認しておきましょう。

湖上から眺める十和田湖は、季節によって表情が変わります。夏は深い緑と澄んだ青のコントラストが心地よく、船の上を吹き抜ける風が気持ち良く感じられます。秋には外輪山を彩る紅葉が湖面に映り込みます。ウォーキングで湖畔から眺める景色と、遊覧船で湖の中心部から眺める景色はまったく違う印象を与えてくれるため、両方をセットで楽しむのがおすすめです。

青森県側からは新青森駅からバスで約2時間50分です

十和田湖へ青森県側からアクセスする場合、新青森駅や青森駅から休屋エリアまで直通のバスが運行されています。JRバス東北のみずうみ号を利用すると、新青森駅から休屋までは約2時間50分、青森駅からは約3時間程度が目安です。八戸駅からのバスを利用する場合は、約2時間15分で休屋に到着します。マイカーやレンタカーを利用する場合は、青森市内から国道103号、または八甲田山を経由するルートで向かうのが一般的で、道中には八甲田の山岳景観や酸ケ湯温泉など立ち寄りスポットも豊富です。

秋田県側からは鹿角花輪駅を起点にアクセスします

秋田県側からアクセスする場合は、鹿角花輪駅を起点とするルートが一般的です。季節運行の路線バスが鹿角花輪駅前と大湯温泉、十和田湖、八幡平頂上方面を結んでおり、予約制で運行される便もあります。バスの運行期間や便数は季節によって変動するため、利用を検討する際は事前に最新の運行情報を確認しておきましょう。マイカーであれば、鹿角市方面から国道103号を経由して発荷峠を越え、大川岱・休屋方面へ向かうルートが定番で、道中の発荷峠展望台に立ち寄りながらドライブを楽しむ旅行者も多く見られます。

いずれのルートも冬季は積雪や道路状況の影響を受けやすいため、11月から4月にかけて訪れる場合は、事前に道路状況や公共交通機関の運行状況を確認してから出発してください。

名物のひめますは明治時代の養殖から始まりました

ウォーキングと遊覧船で歩き疲れたら、十和田湖ならではのグルメも楽しみたいところです。十和田湖の名物として知られるのがひめますです。もともと十和田湖には魚がいなかったとされていますが、明治36年に和井内貞行氏がヒメマスの卵を譲り受けて養殖に成功し、湖に放流したことで生息するようになったという歴史があります。身が透き通るようなピンク色で脂がほどよくのったひめますは、刺身にするととろけるような味わいで、塩焼きにするとふっくらと仕上がります。平成27年1月には十和田湖ひめますとして地域団体商標登録もされており、丸ごと1匹を燻製にした加工品も人気を集めています。

秋田県側の道の駅十和田湖、ひめますの郷・和井内では、十和田湖を一望できるレストランで、こさかまちかつらーめんや十和田ひめます天丼、青色が印象的なレイクブルーソフトクリームが味わえます。お土産コーナーには十和田湖ひめます魚醤や道の駅限定のワイン湖畔など、湖にちなんだ特産品が並びます。休屋エリアの土産物店では、地酒や地ビール、きりたんぽ、南部せんべい、稲庭うどんなど、青森・秋田両県の名産品を幅広く扱う店も多く、ウォーキングや遊覧船で歩き回った後の休憩がてら立ち寄るのにぴったりです。

電動アシスト自転車なら湖畔12.5キロを4時間で回れます

じっくり歩くウォーキングだけでなく、自転車で湖畔を巡るのも十和田湖ならではの楽しみ方です。電動アシスト付きのレンタサイクルE-Bikeが用意されており、風光明媚な東湖畔を子ノ口から休屋まで走る全行程約12.5キロメートルの十和田湖半周コースを楽しめます。貸出場所はJRバス子ノ口停留所と奥入瀬湧水館で、料金は税込3000円、最大4時間まで利用できます。コース沿いには松倉神社や瞰湖台といった絶景スポットが点在しており、徒歩では時間がかかる距離も、自転車なら効率よく巡れます。E-Bikeは十和田湖遊覧船のAコースへの持ち込みにも対応しており、別途手数料と乗船料金を支払えば、行きは自転車、帰りは遊覧船といった組み合わせ方も可能です。十和田湖観光交流センターでの乗り捨て返却にも対応しているため、ウォーキングと自転車、遊覧船を自由に組み合わせて、湖を丸ごと満喫するプランを組み立てやすいのも魅力です。

十和田湖の湖畔道路は、ランニングイベントの舞台としても親しまれています。十和田湖マラソンはハーフやクオーターの距離で開催され、標高差184メートルの上り坂を越えて湖畔を駆け抜けるコースが特徴です。スタートから4キロほど進むと瞰湖台の展望ポイントに差し掛かり、平均斜度6.4パーセントという大会随一の難所を越えた先に絶景が待っています。

十和田市現代美術館は車で1時間、まち歩きと組み合わせられます

十和田湖から車で1時間ほどの十和田市中心部まで足を延ばせるなら、2008年に開館した十和田市現代美術館への立ち寄りもおすすめです。館内には、鑑賞者が作品の中に入り込むような体験型のアート作品が数多く展示されており、屋外のアート広場に並ぶ巨大なオブジェとともに、十和田のまち歩きを彩るランドマークになっています。鑑賞後は館内のカフェ&ショップcubeで軽食やドリンクを楽しみながら休憩でき、展示にちなんだオリジナルグッズやおしゃれな雑貨も購入できます。自然を満喫する十和田湖のウォーキングと、アートに触れる十和田市街の散策を組み合わせることで、旅の幅が広がります。

季節ごとに紅葉と新緑、冬花火まで表情が変わります

春の5月頃は、山桜が咲き始め、木々が芽吹く新緑の季節です。冬季閉鎖されていた展望台や遊覧船の運航が再開する時期でもあり、雪解けの澄んだ空気の中でのウォーキングが心地よく感じられます。

夏の7月・8月は、深い緑と青い湖面のコントラストが最も鮮やかになる季節です。湖水祭りなどのイベントも開催され、湖畔や遊覧船から高原の風を感じながら過ごせます。

秋の9月下旬から10月は、十和田湖のハイシーズンといえる紅葉の季節です。湖畔の紅葉の見頃は10月中旬から10月下旬とされていますが、標高の高い御鼻部山展望台周辺では紅葉の進みが早く、10月下旬には葉が落ちていることもあります。逆に、標高の低い湖の南岸から東岸にかけては紅葉が長く楽しめる傾向があるため、訪れる時期によってルートを選ぶとよいでしょう。紅葉と遊覧船、ウォーキングを組み合わせれば、十和田湖の1年で最も華やかな景色を満喫できます。

冬の11月中旬から4月下旬は、遊覧船や一部の展望台が休業となるため、事前の情報確認が欠かせません。一方で、雪に包まれた静寂の十和田湖には、他の季節とはまったく異なる幻想的な魅力があります。冬季にウォーキングを計画する場合は、防寒対策と滑りにくい靴の準備を万全にし、除雪状況や施設の営業状況を事前に確認したうえで訪れてください。

十和田湖冬物語は2026年1月30日から2月23日に開催されました

十和田湖遊覧船や一部の展望台が休業する冬季ですが、雪に包まれた十和田湖にはこの時期ならではの楽しみ方があります。代表的なのが、毎年1月下旬から2月にかけて開催される十和田湖冬物語です。2026年は1月30日から2月23日までの金曜から月曜・祝日に開催され、澄み切った厳寒の夜空を彩る冬花火や、地元食材を楽しめる雪あかり横丁、雪原で気軽に遊べるスノーパークなど、雪国ならではのコンテンツが並びました。冬は空気の透明度が高く、澄んだ夜空に打ち上がる花火は夏とはひと味違う美しさで、来場者がメッセージを添えて打ち上げられる花火なども人気を集めました。入場は無料で楽しめるのも魅力の1つです。

会場周辺では、スノーシューやスノーランブラーを履いて、雪に覆われた森の中をのんびり歩くツアーも用意されています。夏や秋のウォーキングコースとはまったく異なる静けさに包まれた十和田湖の自然を体感でき、雪原に足跡をつけながら歩く時間は、冬ならではの思い出になります。積雪期に訪れる際は、防寒具や滑りにくい靴をしっかり準備し、道路状況や施設の営業情報を事前に確認したうえで計画を立てましょう。

モデルプランは探勝路と遊覧船Bコースの組み合わせがおすすめです

十和田湖を1日かけてじっくり楽しみたい場合、まず午前中に休屋エリアに到着し、乙女の像や十和田神社周辺の探勝路をゆったりとウォーキングします。その後、休屋発着の遊覧船Bコースに乗船し、御倉半島・中山半島の湖上景観を約50分かけて楽しみます。昼食を休屋周辺の飲食店で済ませたら、午後は西湖畔の遊歩道を歩き、湖を立体的に眺めながら自然を満喫します。時間と体力に余裕があれば、車で発荷峠展望台や紫明亭展望台まで足を延ばし、十和田湖を高台から一望する景色で旅を締めくくるのもいいでしょう。

奥入瀬渓流とあわせて楽しみたい場合は、子ノ口から遊覧船で休屋へ渡り、休屋周辺を散策したあと、子ノ口へ戻って渓流沿いのウォーキングを楽しむという組み合わせも人気があります。湖と渓流、それぞれ異なる魅力の自然を1日で味わえるプランです。

ウォーキングと遊覧船を組み合わせると湖の見え方が変わります

十和田湖は、青森県と秋田県にまたがるカルデラ湖ならではの地形と、季節ごとの自然美を、ウォーキングと遊覧船という2つの視点から楽しめる観光地です。休屋周辺の乙女の像を巡る探勝路、西湖畔の平坦な遊歩道、秋田県側の大川岱から滝ノ沢にかけての静かな湖岸遊歩道など、体力や好みに合わせて選べるコースが用意されています。御鼻部山展望台や発荷峠展望台、紫明亭展望台といった高台からの景色も見逃せません。

湖畔からは見渡せない中山半島や御倉半島の地形を体感できる十和田湖遊覧船は、十和田湖観光のハイライトといえる存在です。青森県側・秋田県側、それぞれのアクセスルートを活用しながらウォーキングと遊覧船を組み合わせた周遊プランを立てれば、二重カルデラ湖ならではの奥深い魅力を味わえます。訪れる季節によって表情を大きく変える十和田湖だからこそ、何度でも足を運びたくなります。最新の遊覧船時刻表や展望台の営業状況、バスの運行スケジュールを事前に確認したうえで、旅程を組んでみてください。

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