須磨離宮公園の秋バラは10月上旬から11月上旬が見頃

当ページのリンクには広告が含まれています。

神戸市須磨区にある須磨離宮公園は、秋になると「王侯貴族のバラ園」を中心に約200種3,000株のバラが見頃を迎え、同時に紅葉も色づき始める公園です。園内を歩き通せば1周が半日仕事になるほど広く、須磨寺や須磨海浜公園までつなげれば約7km・110分のウォーキングコースにもなります。この記事では、秋の見頃情報から園内の見どころ、須磨エリアを巡るウォーキングコースの詳細、アクセスや料金まで、秋の須磨を歩く前に知っておきたい情報をまとめます。

目次

秋バラの見頃は10月上旬から11月上旬、2025年は10月25日から12月7日まで観賞会を開催

須磨離宮公園のバラは春と秋の年2回、開花のピークを迎えます。秋バラの見頃は例年10月上旬から11月上旬にかけてで、気温が下がるほど花色が濃く発色しやすくなるため、春よりも深みのある赤や落ち着いた色合いのバラが楽しめるのが秋の特徴です。バラは昼夜の寒暖差が大きくなる季節ほど花色を濃く出す性質があるとされており、朝晩が冷え込み始める10月以降は、同じ品種でも春とは違う色合いに見えることがあります。開花のスピードも春に比べてゆるやかなため、一輪一輪の花が長持ちしやすいのも秋バラの特徴です。

2025年は「秋のバラ観賞会」が10月25日(土)から12月7日(日)まで開催され、「王侯貴族のバラ園」と「世界殿堂入りバラ園」を中心に約200種3,000株が見頃を迎えると案内されました。通常の開園時間は9時から17時(入園は閉園の30分前まで)ですが、期間中の11月8日(土)から12月7日(日)までの土日祝日は20時まで開園時間が延長され、夜間はもみじのライトアップも実施されます。昼間のバラ園散策と、夜のライトアップされた紅葉散策という二つの楽しみ方ができるのが、この期間ならではのところです。

この記事の執筆基準日である2026年8月末の時点では、2026年シーズンの秋バラの見頃やイベント日程はまだ発表されていません。開花状況は公式サイトの「開花情報」ページで随時更新されるので、実際に訪れる直前に最新情報を確認してください。参考までに2026年春は遅咲きの品種が5月末まで見頃を保っていました。その年の気候によって見頃の時期は前後します。

秋にしか味わえない楽しみ方がもう一つあります。花が咲き終わったあとにできる真っ赤な実、ローズヒップの観察です。「バラの歴史と文化園」エリアを中心に、個性豊かなローズヒップを見ることができ、香りに包まれる春の散策とは違う、秋ならではの実りの表情に出会えます。

バラ園は性格の異なる3エリアで構成、殿堂入り16種のうち15種を一度に見比べられる

須磨離宮公園のバラ園は、一つの広場に品種が並んでいるわけではなく、性格の異なる3つのエリアに分かれています。

「王侯貴族のバラ園」は、世界の王室や皇室、著名人の名を冠した品種を集めたエリアです。日本の皇室にちなんだ「プリンセス・ミチコ」、モナコ公国の「プリンセス・ドゥ・モナコ」、イギリス王室の「クイーン・エリザベス」など、名前を見るだけで華やかさが伝わってくる品種が並びます。園全体では約300種4,000株のバラが植栽されており、春と秋の年2回開花します。

「世界殿堂入りバラ園」は、国際的なバラの品評組織である世界バラ会議が選出してきた殿堂入りのバラを集めたエリアです。これまで殿堂入りを果たした16種のうち15種がこのエリアに植栽され、残る1種は王侯貴族のバラ園にあります。世界的に評価の高い名花を一度に見比べられる場所は、そう多くありません。

「バラの歴史と文化園」は、原種のバラやオールドローズが品種改良を重ねて現在の多彩な品種に発展してきた過程をたどりながら鑑賞できるエリアです。先に触れたローズヒップの観察も、主にこのエリアで楽しめます。

公式サイトには園内で鑑賞できる品種を検索できる「バラ図鑑」も公開されているので、気になる品種を事前にチェックしてから訪れると、園内での見つけやすさが変わってきます。3つのエリアを見比べながら歩けば、同じバラでも品種によって花の大きさや色の濃淡が違うことに気づくはずです。

紅葉は11月中旬から12月上旬が見頃、約150mのもみじのトンネルが撮影スポット

須磨離宮公園の秋の魅力は、バラだけではありません。植物園エリアにはイロハモミジなど約600本のモミジが植えられており、例年11月中旬から12月上旬にかけて見頃を迎えます。園内には約150mに及ぶ「もみじのトンネル」があり、赤や黄色に染まった木々が頭上を覆う様子は、多くの来園者が足を止める撮影スポットです。

植物園エリアの中でも、和庭園からもみじ滝、もみじ道へと続く一帯は特に人気があります。この一帯が紅葉に彩られると、錦繍のじゅうたんに包まれたような景色が広がります。噴水庭園の洋風の華やかさとは対照的な、落ち着いた和の秋景色を求めるなら、この一帯を目的地にするとよいでしょう。紅葉は気温が下がることで葉の中の緑色の色素が分解され、赤や黄色の色素が目立つようになる現象です。朝晩の冷え込みが強まるほど色づきが進みやすいため、その年の気温の下がり方によって見頃の時期は前後します。

先述の秋のバラ観賞会期間中、土日祝日の夜間開園ではもみじのライトアップも合わせて実施されます。バラと紅葉、洋風庭園と和風庭園、昼と夜。性質の異なる要素が一つの公園の中で同時に味わえる点が、須磨離宮公園が秋のおでかけ先として選ばれ続けている理由です。

噴水庭園は宮殿風レストハウスから続くイタリア式庭園、高台から大阪湾も一望

須磨離宮公園のシンボルは、宮殿を模したレストハウスから芝生広場に向かって続く噴水と滝の連なりです。メインフォールの滝からカスケードの流れ、キャナルのリズミカルな小噴水、そして天高く水を噴き上げる大噴水まで、丘陵地の高低差を利用したイタリア式庭園のデザインが取り入れられています。斜面を活かした噴水と滝が連続する景観は、ヨーロッパの宮殿庭園を思わせるスケール感があります。

この景観の背景には、須磨離宮公園がもともと皇室の別邸「武庫離宮」だったという由来があります。明治から昭和にかけてこの地に置かれていた武庫離宮は、戦後に神戸市へ下賜されました。神戸港開港100年を記念する事業として整備が進められ、1967年に須磨離宮公園として開園しています。面積は約82ヘクタールで、西洋式庭園を中心とする本園と、四季の花木を楽しめる植物園の2エリアで構成されています。

植物園エリアには梅林やぼたん園、花しょうぶ園、あじさい園もあり、季節ごとに違う花木が主役になります。子ども連れなら「子供の森冒険コース」も選択肢に入ります。木製遊具が28基設置された1周約500mの本格的なアスレチックコースで、子どもだけでなく大人も一緒に体を動かせる内容です。利用時間は10時から16時までと、本園の開園時間(9時から17時)とはずれているので、家族で訪れる際はスケジュールに組み込んでおくと当日慌てずに済みます。

高台に位置する公園からは大阪湾を見晴らすことができます。緑と花、そして海の青が重なる景観は、須磨離宮公園が神戸有数のフォトスポットとして紹介される理由の一つです。噴水越しにバラを収めるアングルや、宮殿風のレストハウスを背景にした構図、もみじのトンネルを額縁のように使う紅葉の一枚など、撮影のバリエーションも豊富です。花の広場周辺は、バラと芝生、青空を一緒に収めやすい場所として挙げられています。

家族向けおでかけ情報サイトでの評価も高く、総合評価4.3、幼児連れの評価4.1、小学生連れの評価4.5と、幅広い年齢層から支持されています。「ヨーロッパの雰囲気を感じる西洋式庭園で、色とりどりのバラが咲き誇って本当に綺麗」というような感想が多く、噴水庭園とバラが重なる景観の評価が特に高くなっています。

ウォーキングコースは須磨寺駅から須磨海浜公園まで約7km、所要110分

須磨離宮公園は単体で訪れるだけでなく、須磨エリアの他のスポットと組み合わせたウォーキングコースの拠点としても歩かれています。代表的なのは、源平合戦ゆかりの史跡を巡りながら公園と海岸を結ぶ、次のコースです。

山陽電鉄「須磨寺駅」から須磨霊泉、須磨寺、須磨寺公園を経て須磨離宮公園に入り、須磨海浜公園まで抜けるルートです。全体の距離はおよそ7km、所要時間の目安は約110分とされています。道中には起伏があるため、歩きやすい靴での参加をおすすめします。おすすめの季節は春・夏・秋とされていますが、紅葉とバラの両方を眺めながら歩ける秋は、このコースが最も表情豊かになる時期と言ってよいでしょう。

須磨寺は仁和2年(886年)の創建と伝わる、1100年以上の歴史を持つ真言宗須磨寺派の大本山です。寿永3年(1184年)、源平合戦「一ノ谷の戦い」の舞台の一つが須磨・福原一帯で、須磨寺は源氏方の大将・源義経の陣地だったと伝えられています。源義経らが一ノ谷の裏手にある断崖絶壁を駆け下りて平家軍を奇襲した逸話は、この合戦を語るうえで欠かせないエピソードです。

須磨寺は、笛の名手だった若き平家の武将・平敦盛が、源氏方の武将・熊谷直実に討ち取られたという『平家物語』屈指の悲話ゆかりの地としても知られています。境内には敦盛が吹いたと伝わる「青葉の笛」や敦盛の首塚、義経が腰掛けたとされる松など、源平ゆかりの史跡が残ります。敦盛と熊谷直実の一騎打ちの場面を枯山水で再現した「源平の庭」は、このコースを歩くなら見ておきたい場所です。松尾芭蕉や正岡子規といった歌人・文人たちがこの地を訪れた際の句碑・歌碑も点在しており、歴史と文学の両面から須磨の奥行きを感じられます。

須磨寺から須磨離宮公園までは約590m、徒歩約8分の距離です。源平合戦という重厚な歴史に触れたあと、王侯貴族の名を冠した華やかなバラ園を歩くという対比も、このコースの面白さになっています。

ウォーキングの終着点となる須磨海浜公園は、白砂青松100選にも選ばれた松林に囲まれた海岸公園です。芝生広場やバスケットコート、誰もが利用しやすいインクルーシブ遊具が整備され、バリアフリーにも配慮されています。園内のパークコンシェルジュ棟には「須磨歴史ギャラリー」があり、須磨海岸や公園の歴史を学べます。隣接する須磨海水浴場は阪神間有数の海水浴場で、約1,800mの白砂の海岸線が広がります。7月中旬から8月末頃の海開き期間中は20軒以上の海の家が立ち並びますが、秋は喧騒が落ち着き、松林と海の景色を静かに眺められる時期に変わります。

かつて須磨海浜公園に隣接していた須磨海浜水族園(通称スマスイ)は2023年5月末で営業を終了し、同じエリアには神戸須磨シーワールドが開業しています。ウォーキングの最後にあわせて立ち寄る選択肢の一つになります。

須磨離宮公園自体も本園と植物園を合わせると広い敷地を持つため、公園内をゆっくり周遊するだけでも相応の運動量になります。噴水庭園から植物園のもみじ道まで、起伏を活かした遊歩道を歩けば、須磨寺や海岸まで足を延ばさなくても、森林浴に近い散策が楽しめます。ウォーキングコースをまるごと歩く体力がない日でも、須磨離宮公園単体を目的地にすれば、無理なく秋の景色を楽しめます。

アクセスは山陽電鉄「月見山駅」から徒歩10分、駐車場は1日700円

須磨離宮公園は神戸市須磨区東須磨1-1にあり、山陽電鉄「月見山駅」から徒歩約10分の立地です。電車、バス、車のいずれでも訪れやすくなっています。

電車の場合、最寄りとなる山陽電鉄「月見山駅」のほかに「須磨寺駅」からも徒歩圏内で、先に紹介したウォーキングコースの起点としても使えます。バスの場合は、須磨駅・妙法寺駅から神戸市バス75系統に乗り、「離宮公園前」バス停で下車するとすぐです。

車の場合は、三宮・大阪方面から向かうルートと、姫路・三木・四国方面から向かうルートが公式サイトでそれぞれ案内されています。公園には植物園駐車場(約290台収容)があり、乗用車は1日1回700円(5月の土日祝日は900円)で利用できます。イベント開催時やバラの見頃と重なる休日は混雑が予想されるため、公共交通機関の利用や早めの来園を検討してください。

入園料は大人400円・小中学生200円、3園共通の年間パスポートは大人900円

入園料は15歳以上(中学生を除く)が400円、小・中学生が200円です。須磨離宮公園、森林植物園、相楽園の3園で共通利用できる年間パスポート「四季トリコロールカード」も用意されており、大人(15歳以上、中学生を除く)900円、小人(小・中学生)450円で、購入日から1年間、対象の3園に何度でも入園できます。年に複数回訪れる予定があるなら、通常料金との差額を考えたうえで検討する価値があります。

須磨離宮公園の開園時間は9時から17時(16時30分最終入園)です。子供の森のアスレチックエリアだけは10時から16時と利用時間が異なります。秋のバラ観賞会期間中(例年11月上旬から12月上旬)の土日祝日は20時まで夜間延長されることがあり、その場合も入園は閉園の30分前までとなります。休園日は木曜日で、祝日にあたる場合は翌平日が休園日になります。

秋のおでかけプランは午前の史跡巡りから午後のバラ・紅葉鑑賞へ

須磨離宮公園と周辺エリアを組み合わせた、秋のおでかけプランの一例です。

午前は、山陽電鉄「須磨寺駅」からスタートし、須磨霊泉、須磨寺を参拝します。源平合戦の史跡を巡りながら、須磨寺公園を経由して須磨離宮公園へ向かいます。昼は須磨離宮公園に到着し、噴水庭園やバラ園を散策しながら休憩を取ります。園内のレストハウス周辺で一息つくのもよいでしょう。午後は植物園エリアへ移動し、もみじのトンネルなど紅葉スポットを巡ります。バラの歴史と文化園では、ローズヒップも観察できます。夕方は、秋のバラ観賞会の夜間延長期間(例年11月上旬から12月上旬の土日祝)であれば、日没後のもみじライトアップを楽しんでから須磨海浜公園方面へ抜け、海辺の景色を眺めて一日を締めくくります。

歴史散策、花と噴水庭園、紅葉、海辺の景観と、性質の異なる魅力を一日でまとめて味わえるのが、秋の須磨エリアの特徴です。コース全体を歩くと約7km・所要約110分になるため、体力や同行者の年齢層に応じて、須磨離宮公園を中心としたコースに絞る、あるいは電車・バスを併用して一部区間を移動するなど、無理のない計画を立てるとよいでしょう。

訪れる際の注意点は混雑と防寒、子供の森の利用時間の4点

秋の須磨離宮公園を訪れるうえで押さえておきたい点がいくつかあります。

まず、秋は行楽シーズンにあたるため、バラ観賞会や紅葉の見頃と重なる週末は駐車場・園内ともに混雑が予想されます。時間に余裕を持った来園や公共交通機関の利用を検討してください。次に、気温の低下が進む11月以降は朝夕の冷え込みが強まります。夜間開園を利用する場合は、上着など防寒対策を用意しておくと安心です。また、園内は起伏のある地形に噴水庭園や植物園が配置されているため、歩きやすい靴での来園をおすすめします。ウォーキングコースを併せて歩く場合は、なおさら歩行に適した服装と靴を選んでください。

子供の森のアスレチックエリアは、本園と利用時間が異なり10時から16時までです。家族で訪れる場合は、事前にスケジュールを確認しておくと当日の動きがスムーズになります。開花状況やイベント日程は年によって前後するため、来園直前に公式サイトの開花情報やイベント情報を確認しておくことも忘れないでください。

須磨寺駅から須磨海浜公園までのウォーキングコースを歩く場合は、道中に飲み物を持参しておくと安心です。須磨離宮公園の園内にもレストハウス周辺で休憩できる場所があるため、7kmを一気に歩き切るのではなく、須磨寺や須磨離宮公園で区切りながら進むと、秋の景色を眺める時間もしっかり確保できます。

須磨離宮公園は、宮殿風の噴水庭園と約300種4,000株のバラを誇る王侯貴族のバラ園を中心に、四季を通じて花と緑を楽しめる神戸の都市公園です。秋は10月上旬から見頃を迎えるバラと、11月中旬以降に色づく紅葉が重なる、年間で最も密度の濃いシーズンになります。須磨寺や須磨海浜公園と組み合わせたウォーキングコースを歩けば、源平合戦ゆかりの史跡、花と噴水の庭園、白砂青松の海岸線を一日で巡ることができます。

公園単体で訪れるなら半日、須磨寺駅から須磨海浜公園まで通しで歩くなら1日がかりの計画になります。どちらのペースを選ぶにしても、秋の須磨離宮公園には、バラ・紅葉・歴史・海という4つの見どころが同じエリアの中に揃っています。訪れる前に公式サイトで最新の開花情報とイベント日程を確認しておくと、当日の計画が立てやすくなります。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次