岡山市を代表する観光地である岡山後楽園と岡山城を結ぶウォーキングコースは、江戸時代の歴史と文化を肌で感じられる特別な体験を提供します。日本三名園の一つに数えられる岡山後楽園と、黒い外壁が印象的な「烏城」こと岡山城は、もともと岡山藩主池田綱政公によって一体的に造られた歴史的な関係性を持っています。両施設は徒歩わずか5分程度の距離にあり、月見橋で結ばれた理想的なウォーキングコースとなっています。2025年現在、岡山市は「岡山市遊歩道ネットワーク(てくてくロード)」の一環として、この歴史・文化資源が集まるカルチャーゾーンと旭川の自然を満喫できるリバーウォーキングゾーンを整備し、観光客の回遊性向上に取り組んでいます。ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで星3つの評価を得た岡山後楽園の美しい回遊式庭園と、2022年にリニューアルオープンした岡山城の最新展示を巡るこのコースは、岡山観光の醍醐味を存分に味わえる必見のルートです。

岡山後楽園〜岡山城ウォーキングコースの魅力と所要時間は?
岡山後楽園〜岡山城ウォーキングコースの最大の魅力は、江戸時代の大名文化を現代に伝える歴史的価値と、四季折々の自然美が一度に楽しめることです。このコースは単なる観光地巡りではなく、戦国時代から江戸期にかけての文化や様式を体感できる貴重な歴史散歩となっています。
岡山後楽園は、江戸時代を代表する大名庭園として、貞享4年(1687年)に着工され元禄13年(1700年)に完成した回遊式庭園です。約14ヘクタール(東京ドーム3個分)の広大な敷地に、芝生地や池、築山、茶室などが園路や水路で美しく結ばれており、歩きながら移り変わる景色を楽しめるよう工夫されています。特に園内中央の沢の池と唯心山の景観は、岡山後楽園のシンボルとして多くの観光客を魅了しています。
一方、岡山城は特徴的な黒漆塗りの外壁から「烏城(うじょう)」の愛称で親しまれ、天守台が不等辺五角形という全国的にも珍しい形状を持っています。2022年11月3日の「令和の大改修」完了後は、岡山市出身の歴史学者・磯田道史氏監修による分かりやすい展示や城内カフェ、豊富な体験コーナーが設置され、「歴史を伝える城として、また集う城として」生まれ変わりました。
所要時間の目安は、観光スタイルに応じて柔軟に調整可能です。サクッとプランなら両施設合わせて約60分で主要な見どころを回れます。この場合、先に所要時間の短い岡山城(15〜20分)を見学してから岡山後楽園(40分)に向かうのがおすすめです。ゆっくり見て回るプランでは約2時間半〜3時間を確保すると、岡山城の展示をじっくり楽しみ(30〜40分)、岡山後楽園のスタンダードコース(1時間)を余裕を持って散策できます。じっくりと深く楽しむプランなら4〜5時間かけて、備前焼体験なども含めた充実した観光が可能です。
両施設間の移動は月見橋を渡る約4〜5分の快適な散歩となり、橋上からは旭川に反射する岡山城の美しい姿や、川面を優雅に進む桃ボート・スワンボートの風景も楽しめます。
岡山後楽園と岡山城へのアクセス方法と最新の営業時間・料金は?
JR岡山駅から岡山後楽園・岡山城へのアクセスは、路面電車が最もおすすめです。岡山駅前から路面電車「東山線」東山行に乗車し、「城下(しろした)電停」で下車すれば、所要時間約4〜8分、運賃100〜120円で到着します。城下電停から両施設まではそれぞれ徒歩約9〜10分です。
路線バスを利用する場合は、JR岡山駅後楽園口(東口)バスターミナル1番乗り場から「藤原団地」行きに乗車し、「後楽園前」で下車します。所要時間は約10〜15分で、20〜30分間隔で運行されています。特急の「後楽園ノンストップバス」は現在運休中ですが、直通バスが利用可能です。
その他、タクシーなら約10分(約1.8km)、徒歩なら約25分でアクセスできます。自動車の場合は岡山インターチェンジから約20分です。
岡山後楽園の営業時間・料金(2025年最新データ)は季節により異なります。3月20日〜9月30日は午前7時30分〜午後6時(入園は午後5時45分まで)、10月1日〜3月19日は午前8時〜午後5時(入園は午後4時45分まで)です。入園料は大人(15歳〜64歳、中・高校生除く)500円、シニア(65歳以上)200円、高校生以下無料(2026年3月31日まで試行中、生徒手帳等の提示が必要)となっています。
支払い方法は正門入園券売場と自動券売機で、現金のほか各種クレジットカード、電子マネー(QUICPay、iD、nanaco、楽天Edy、WAON、交通系IC)、コード決済(PayPay、楽天ペイ、d払い、auPAY)が利用可能です。ただし、南門は現金のみの取扱いとなっています。
岡山城の営業時間・料金は、午前9時〜午後5時30分(入館は午後5時まで)、休館日は12月29日〜12月31日です。入場料は大人400円、小・中学生100円、未就学児や障がい者手帳等の交付を受けている方とその介助者1名、岡山市内在住の65歳以上の方は無料です。
お得な共通券も販売されており、後楽園・岡山城共通券は大人720円で、個別に購入するより180円お得になります。年間パスポートは大人2,000円、シニア800円で、購入日より1年間有効です。
ウォーキングコースの見どころとおすすめルートは?
岡山後楽園〜岡山城ウォーキングコースは、岡山市が策定した「岡山城ルート」として、歴史・文化資源が集まるカルチャーゾーンと旭川の自然を満喫するリバーウォーキングゾーンに分かれた魅力的なコースです。
岡山後楽園の見どころでは、まず庭園の要となる延養亭(えんようてい)から始めましょう。藩主の居間として作られたこの建物からは園内全ての景勝が一望でき、春と秋にはそれぞれ約1週間の特別公開が行われます。次に、約6mの築山である唯心山(ゆいしんざん)に登れば、庭園全体を見渡せる絶景が楽しめます。
流店(りゅうてん)は建物の真ん中に水路を通した珍しい構造の休憩所で、江戸時代の建築技術の粋を感じられます。園内中央の沢の池(さわのいけ)は一番大きな池で、唯心山との景観が岡山後楽園のシンボルとなっています。築園当時からある茶畑では、毎年5月に茶摘み祭りが開催され、江戸時代には藩主が飲むお茶として栽培されていた歴史を感じられます。
冬にはタンチョウ(鶴舎)が芝生に放たれ、優美な姿で訪問者を魅了します。これらの見どころをはじめてコースなら約40分、スタンダードコースなら約1時間、じっくりコースなら約2時間で回ることができます。
両施設を結ぶ月見橋は、単なる移動手段以上の価値を持つ絶景スポットです。橋上からは旭川に反射する岡山城の美しい姿を眺めることができ、川面を優雅に進む桃ボートやスワンボートの風景も楽しめます。
岡山城の見どころでは、黒漆塗りの天守閣が最大の特徴で、その黒い外観から「烏城」と呼ばれています。城内にはエレベーターが設置されており、子供連れや高齢者でも楽に最上階までアクセス可能です。最上階からは岡山市内が一望でき、特に岡山後楽園の全景を上から眺める体験は格別です。
2022年のリニューアルにより、体験コーナーが充実し、備前焼の土ひねり体験、着付け体験、刀の重さ体験、CG映像などが楽しめます。本丸の「本段」では不等辺五角形の天守台の特徴を間近で観察でき、「中の段」では宇喜多秀家が築いたとされる鋭角の石垣が展示されています。戦災を免れた貴重な現存建築物である月見櫓も必見です。
おすすめルートは、岡山後楽園正門→延養亭→唯心山→沢の池→流店→茶畑→月見橋→岡山城→最上階展望→体験コーナー→月見櫓の順序で、約2時間半〜3時間のゆったりとした散策が理想的です。
岡山城周辺の駐車場情報と観光に便利な設備は?
岡山城には専用駐車場がないため、烏城公園駐車場または後楽園駐車場の利用が必要です。無料駐車場はありませんが、お得な料金設定や割引サービスが用意されています。
烏城公園駐車場は、岡山城のお堀に面した最もアクセスの良い駐車場です。利用時間は8:00〜22:00(時間外は入出庫不可)、収容台数は普通車39台です。料金は最初の1時間300円ですが、岡山城天守閣の入場者は150円に割引されます。以降は30分ごと100円、最大料金は平日800円、土日祝1,000円です。ただし、収容台数に限りがあるため、観光シーズンには混雑が予想されます。
後楽園駐車場は、岡山後楽園のすぐ北側に位置し、収容台数570台と大型の駐車場です。料金は普通車40分あたり100円で、長時間利用に適しています。大型車(バス等、車高2.5m以上)12台も駐車可能で、1日1回1,000円(事前予約が必要)です。障害者手帳等をお持ちの方および同伴の介護者は、正門入園券売場で手帳等と駐車券を提示すれば駐車料金が無料になります。
PEN 岡山市北区丸の内2丁目は、烏城公園駐車場のすぐ西にある代替駐車場で、収容台数33台です。料金は平日8時-22時が200円/40分、土日祝8時-22時が300円/40分、最大料金は平日700円、土日祝900円と烏城公園駐車場より100円安く設定されています。
混雑対策として、akippa(あきっぱ)などの駐車場予約サービスの利用が推奨されています。14〜30日前から予約が可能で、岡山城周辺の格安駐車場や穴場駐車場も多数掲載されており、確実に駐車場を確保できます。
観光に便利な設備として、岡山後楽園ではコインロッカー(大300円/中200円/小100円)、車いす(無料)、ベビーカー(無料)の貸し出しがあります。支払い方法も充実しており、正門入園券売場と自動券売機では現金のほか、各種クレジットカード、電子マネー、コード決済が利用可能です。
特に注目すべきは、Cafe&Restaurant 碧水園(ヘキスイエン)です。岡山後楽園内に位置し、かつて後楽園と岡山城を往来した渡瀬船の船着き場だった歴史的な場所です。オープンテラスやカウンター席からは旭川の美しい水面を眺めながら絶景が楽しめ、自家製カレーや名物の「揚げだんご」、「烏城パフェ」などのグルメも堪能できます。
さらに、ボートレンタルサービスも提供しており、桃ボート(1,600円/20分/最大3名)、スワンボート(1,800円/20分/最大4名)、手漕ぎボート(800円/20分/最大3名)を利用でき、カフェのドリンクやフードをボートに持ち込むことも可能です。
季節ごとの楽しみ方と観光を最大限に満喫するコツは?
岡山後楽園〜岡山城ウォーキングコースは、四季折々の魅力を存分に味わえる通年型の観光地です。季節ごとの特色を理解し、適切な服装と計画で訪れることで、より深い感動を得られます。
春(3〜5月)は、梅や桜、ツツジが園内を彩り、最も華やかな季節です。特に桜の季節には岡山後楽園の芝生地が薄紅色に染まり、岡山城の黒い外壁との美しいコントラストが楽しめます。5月には茶摘み祭りが開催され、江戸時代から続く茶畑での茶摘み体験ができます。
夏(6〜8月)は、花菖蒲や蓮が見頃を迎え、特に早朝の蓮の花は格別の美しさです。暑い季節ですが、朝の涼しい時間帯(7時30分開園)を活用すれば快適に観光できます。夏の幻想庭園ライトアップイベントでは、岡山後楽園で幻想的な夜景が、岡山城では同時開催の烏城灯源郷で夜の城郭の美しさが楽しめます。
秋(9〜11月)は、カエデなどの紅葉が園内を赤や黄色に彩り、最も写真映えする季節です。涼しい気候で長時間の散策にも適しており、延養亭の特別公開も秋に行われます。秋の幻想庭園も開催され、紅葉とライトアップの組み合わせが絶景を演出します。
冬(12〜2月)は、寒椿やサザンカが彩りを添え、何よりタンチョウの園内散策が最大の見どころです。タンチョウヅルが芝生に放たれ、雪景色の中を優雅に歩く姿は、他では見られない特別な体験となります。
観光を最大限に満喫するコツとして、まず快適な服装と歩きやすい靴を心がけましょう。岡山後楽園の園内には段差や坂道も多いため、スニーカーなどの歩きやすい靴が必須です。
時間帯の工夫も重要で、朝の開園直後(7時30分〜8時)は観光客が少なく、静寂の中で庭園美を独占できます。また、夕方の閉園前は西日が岡山城を美しく照らし、撮影に最適な時間帯となります。
共通券の活用により、個別購入より180円お得になるだけでなく、両施設を一体的に楽しむことで、江戸時代の大名文化をより深く理解できます。岡山市が目指す「新しい観光体験」の一環として、今後は両施設間の移動ルートで歴史を学べるコンテンツ(音声ガイドなど)の導入も検討されており、こうした取り組みの成果にも期待が高まります。
周辺観光との組み合わせでは、岡山城備前焼工房での土ひねり体験(1時間)や、岡山駅周辺での「デミかつ丼」などのローカルフード体験も加えると、より充実した岡山観光が実現できます。
最後に、写真撮影のベストスポットとして、月見橋からの岡山城、唯心山からの庭園全景、岡山城最上階からの岡山後楽園俯瞰は必ず押さえておきたいポイントです。特に唯心山と沢の池の景観は岡山後楽園のシンボルとして、SNS映えも抜群です。









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